<ガンバレ!球児たち>’23センバツ 能代松陽、入部希望者少なく危機感 SNSでもっと身近に /秋田
◇フォロワー拡大 練習や日常、監督も投稿 今春のセンバツに出場する秋田県能代市の能代松陽がネット交流サービス(SNS)の公式アカウントを開設した。県内有数の強豪校ながら入部希望者が少なく危機感を持っていた工藤明監督が中心となり、センバツ出場を機に広くアピールしようと始めた。練習風景や選手の日常が垣間見える投稿が人気を博している。【猪森万里夏】 導入したのは短文投稿サイト「ツイッター」と写真共有アプリ「インスタグラム」。工藤監督とマネジャーの佐藤愛羽(いとは)さん(2年)らが開設方法から自分たちで調べ、撮影や投稿にあたる。工藤監督は「注目が集まるこの機会に練習内容や楽しく野球をする選手らの姿を発信して、高校野球を身近に感じてほしい」と狙いを話す。 背景にあるのは、今春に入部希望の新入生が思うように集まらず「人数が少なすぎて戦えなくなる」(工藤監督)という不安だ。チームは2022年夏の甲子園に出場し、秋の東北地区大会では4強入りするなど好成績を残した。それでも子どもの野球離れにはあらがえない。 ツイッターは出場決定2日後の1月29日に開設し、14日現在でフォロワーは1000人を超えた。インスタグラムは「中高生により届きやすい」という佐藤さんらの意見から開設。ツイッターには投球練習を3方向から撮影した動画など真剣に練習に取り組む姿だけでなく、節分に全力で豆まきをする様子も投稿した。主に選手の日常を投稿するインスタグラムでは懸垂対決をする動画も発信した。 SNS上で「他校に研究されるのでは」と心配する声に対し「そんたごど、どんでもいいんで。野球の魅力、伝わればいいったぁ。(そんなことは関係ない。野球の魅力が伝わればいい)」と秋田弁で応じたことも。工藤監督も「全く気にしていない。中学生や選手の保護者など多くの人に彼らの努力や活躍を届けられればいい」とおおらかだ。 アカウント名はいずれも「能代松陽高校野球部【公式】」でIDは@nosho540