５年ぶりの「城間松明大綱引」を楽しみながら熱戦を展開する参加者＝５日、浦添市城間・サンパーク通り

　【浦添】五穀豊穣（ほうじょう）や無病息災を祈願する「城間松明（ティービー）大綱引」（主催・城間自治会、同大綱引保存会）が5日、浦添市城間のサンパーク通りであった。コロナ禍の中断を経て5年ぶりに開催。多数のたいまつが照らす中、住民らが力いっぱい熱戦を展開した。女性たちの勇ましいガーエーでは見る者を圧倒、会場を熱気に包んだ。（浦添西原担当・新垣玲央） 【写真】巨大なしゃもじ「ミシゲー」を割れるまでぶつけ合う迫力のガーエーで観客を引きつける女性たち 　沖縄戦で途絶えていたが、通り会などが1992年に復活させ、自治会が引き継いだ城間地域の一大行事。29回目の今年の大綱引きは2回勝負のいずれも「後村渠（シンダカリ）」が「前村渠（メンダカリ）」を制し歓喜に沸いた。 　綱引き前は勇壮なティービ太鼓や旗頭、空手演武が観客を魅了。綱引き後の女性らのガーエーでは約2メートルの巨大なしゃもじ「ミシゲー」を互いにぶつけ合い、双方のしゃもじが割れるほどの迫力に沿道から大きな拍手や声援が飛び交った。 　長年ミシゲーに携わる宮里恵美子さん（67）は5年ぶりのガーエーに「なんか、すっきりした」と満面の笑み。「団結力が強い城間だからこそできる行事。大変だけど、ずっと引き継いでいきたい」と話した。 　保存会の又吉正信会長は「城間の綱は幸せを呼び込む綱。互いに盛り上げ、幸せな地域をつくろう」とあいさつ。宮城直実行委員長（城間自治会長）は「台風18号が発生していたが、お母さんたちがガーエーを練習していたら熱帯低気圧にしぼんだ」と冗談も交え、盛大な復活を喜んだ。 （写図説明）5年ぶりの「城間松明大綱引」を楽しみながら熱戦を展開する参加者=5日、浦添市城間・サンパーク通り （写図説明）巨大なしゃもじ「ミシゲー」を割れるまでぶつけ合う迫力のガーエーで観客を引きつける女性たち