シェール権益に集まる視線、三井物は米テキサスで新たに取得
(ブルームバーグ): 国内エネルギー関連企業の間で、海外のシェールオイル・ガス権益に注目する動きが出ている。三井物産は24日、米国の石油ガス事業者から、テキサス州のシェールガス上流事業の権益を、子会社を通じて取得した。
米国の子会社を通じて、「タトンカ」と呼ばれる190平方キロメートルにわたる対象鉱区を取得した。購入価格について明らかにしていないが、今後、有望性の評価を進め2027年以降の本格開発に向けて掘削・操業を行っていく。
三井物によると、対象鉱区はメキシコ湾岸工業地帯にある液化天然ガス(LNG)輸出基地やアンモニアプラントにもアクセスが可能な場所にある。
石油やガスについては、世界のエネルギー関連企業の多くが今後も重要なエネルギーであり続けると予想する中、日本の商社や電力・ガスなどもシェールガスの権益取得に積極的だ。
昨年4月、三井物はテキサス州にある34平方キロメートルのシェールガス/タイトガス上流事業の権益の92%を、子会社を通じて取得した。日量2億立方フィート超の安定生産を目指し、開発・操業を推進していく。
東京ガスは昨年12月、米国でシェールガス事業を拡大するため、テキサス・ルイジアナ州にまたがる天然ガス開発・生産事業会社の全株式を27億ドル(当時の換算で4050億円)で買収した。
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Shoko Oda