リプライためて「夕張メロン部員」になろう JAの公式Xフォロワー4.7万人突破
〝ファン認定〟で生まれたにぎわい
北海道夕張市のJA夕張市が運用するX(旧ツイッター)の公式アカウントが、開設から約1年でフォロワー4万7000人を突破する人気だ。フォロワー急増の秘訣(ひけつ)は、コメント(リプライ)に応じて与える「夕張メロン部員」の称号。Xのフォロワーの深層心理を分析し、自主的に夕張メロンのPRをしてくれるような仕組みを作った。全中によると、フォロワー数は全国のJAでトップクラスだ。 【画像】ボーカロイドキャラが夕張メロンやグッズを紹介する動画も アカウントは、2022年7月6日(毎月6日はメロンの日)に開設した。主に、市や夕張メロンをPRする。 仕掛け人は、X担当で、JA管理課の藤本尚弘さん(40)。一方的な発信ではなく、交流が大事だと考え、「コメントすると夕張メロン部員になれる制度」を発案した。1コメントにつき、3ポイントを付与する。来たコメントにJAから返信する際、ポイントを記載。10ポイントたまると「夕張メロン部員」になれる。ナンバーも発行し、Xのプロフィル欄などで、「夕張メロン部員No.1」のように名乗れる。 この仕組みがフォロワーの心をつかみ、多い時には100件以上のコメントが来るようになった。 交流を維持できるよう、昇級の仕組みも作った。30ポイントで中級、100ポイントで上級、200ポイントで特級部員になれる。
〝オリジナルグッズ〟も誕生
29日時点で、部員数は約200人にまで拡大。夕張市や、夕張メロンが好きなのはもちろん、部員からは「アカウントの雰囲気がにぎやか」「遠くからでも夕張市を応援できる」「運用者が面白いから」といった声が上がる。 シールや缶バッジなど、部員からデザインを募集して、Xのアンケート機能を使って作成した“部員オリジナルグッズ”も生まれた。 藤本さんは「部員はJA公認の“SNS広報大使”のような存在。自主的に夕張市の魅力を広めてくれる人が多く、フォロワー増加につながっている」と分析する。藤本さんは今では他のJA向けに、交流サイト(SNS)運用の講演を行うようにもなった。 フォロワーの中には、Xをきっかけに道外からJAを訪ねて来る人もいる。藤本さんは「今後も交流を意識して夕張の魅力を発信することで、関係人口を創出したい」と意気込む。(関竜之介)
日本農業新聞