<CES2025>韓国のすぐ隣に中国と日本のブース…熱いAI三国志
7日に開幕した世界最大のIT・家電見本市「CES2025」で韓中日の家電メーカーの競争が激しく繰り広げられた。家電メーカーが主にブースを設けたセントラルホールは今年も韓中日を代表する企業が占領し、最新技術で訪問客を迎えた。 最も大きい規模のブースを設けたサムスン電子は現代自動車の「アイオニック9」とサムスン重工業が開発中の自動航海船舶模型を展示した。AIソリューションである「スマートシングス」を基盤に、つながる経験を家だけでなく車や船のような空間に拡張する姿を見せるためだ。サムスン電子の韓宗熙(ハン・ジョンヒ)副会長(DX部門長)はこの日の記者懇談会で「今年はどこを見てもすべてAIばかり。過去のようにひとつずつ技術発展が進むのではなく同時多発的に変化がなされている」と話した。ロボットに対して韓副会長は「技術が蓄積されたヒューマノイドまで進むだろう。(サムスンは)ヒューマノイドまで計画通りに細かく進めている」と明らかにした。 AIを「共感知能」と再定義したLGエレクトロニクスは展示区域ごとに時間看板を立てて起きてから寝るまでの日常に溶け込んだAIをコンセプトにした。展示場中央に28台の77インチ有機ELモニターと大型シャンデリア照明を活用したメディアアートは観覧客の足を止めさせた。 SKもAI能力を見せるのに集中した。展示館のAIDCブース中央にSKのAIデータセンターを形象化した大型発光ダイオード(LED)オブジェで世間の注目を集めた。SKハイニックスが開発したHBM3Eの16層製品サンプルを見ようとする人たちが駆けつけた。 サムスン電子のすぐ隣にブースを構えた中国2大家電メーカーのハイセンスとTCLはマイクロLEDテレビなど新製品を強調した。サムスン電子の「ザ・フレーム」テレビと類似のキャンパステレビ、LGエレクトロニクスの「スタンバイミー」と似たスタンドテレビも展示した。未来自動車向けのレーザー、巻き取り式ディスプレーも公開した。TCLも量子ドットミニLEDテレビのラインナップとエアコン、冷蔵庫などを重点的に配置した。TCLが今回の展示で初めて公開したAIペットロボット「エイミー」を見ようとする人たちも多かった。 ソニー、パナソニック、ソニー・ホンダモビリティ、ニコンなどが出撃した日本企業はAIよりは固有の強みを前に出した。ソニーは先端拡張現実(XR)技術を活用した空間コンテンツ製作ヘッドセット、モーションキャプチャーを利用した仮想空間探険ライブショー、ゲーム機器などを公開した。パナソニックは「炭素中立」と「循環経済」のメッセージでブースをあふれさせた。ニコンはロボットや自動運転車に使われるカメラと3Dグラスなどを展示した。ソニー・ホンダモビリティの電気自動車「アフィーラ1」も話題だった。 AIとディスプレーなど各社の技術を搭載した自動車がブースごとにスペースを割いていた点も印象的だった。サムスン電子にAIソリューションのスマートシングスを適用したアイオニックがあったとすれば、LGは「シンキューオン」を活用したキャンピングカーを配置した。ドイツのボッシュは2023年に実際のレースに参加したレーシングカーを、ソニーは大型SUVを展示した。ハイセンスは巻き取り式ディスプレーなどを使ったコンセプトカーで目を引いた。 一方、この日セラジェムのイ・ギョンス代表理事は記者懇談会を開き、「セラジェムの夢は健康な家を作ること。来年は家を展示する」と話した。昨年に続き2年連続でCESに参加したセラジェムは今年ベッド型ヘルスケア機器「ホームメディケアベッド2.0」でCES革新賞を受賞した。LGエレクトロニクスのリュ・ジェチョルHS事業本部長(社長)とイ・ヒャンウンHS事業本部CX担当らLGエレクトロニクス役員はこの日セラジェムのブースを訪れイ代表から説明を聞いたりもした。