打ち切りの噂も…続編を匂わせて終わった大作映画(2)大好評なのになぜ…ファンをヤキモキさせたラストとは?
続編が示唆されながらも実現せず、観客の期待が裏切られてしまう映画は少なくない。話題作でありながら続編が制作されなかった作品には、興行成績の不振や製作上の問題など様々な理由が存在する。本記事では、ラストで続編を匂わせて終わる5つの洋画を取り上げ、その魅力と打ち切りに至った背景を詳しく解説していく。第2回。※この記事では物語の結末に触れています。(文・シモ)
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(2012)
監督:ガイ・リッチー 脚本:ミシェル・マローニー、キーラン・マローニー 原作:アーサー・コナン・ドイル 出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス、エディ・マーサン、ケリー・ライリー、スティーブン・フライ、レイチェル・マクアダムス 【作品内容】 ヨーロッパ各地で、連続爆破事件が発生した。事件の謎を追う名探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr.)。 彼は、その爆破事件のすべてが、天才学者ジェームズ・モリアーティ教授(ジャレッド・ハリス)とつながりがあると確信し、助手のワトソン医師 (ジュード・ロウ)も巻き込んで、事件の解決に挑むのだが…。 【注目ポイント】 物語のラスト。天才数学者モリアーティとの壮絶な戦いで行方不明になったホームズ。ワトソンは自分の書斎で、最後の事件について彼のことを記録に残している。 「決して彼を忘れない…」 しかし、実はホームズは生きていた…。そして、ワトソンの書斎に潜り込み、こっそり「THE END?」とタイプを打ち、物語は終わる。 このラストは、観客に否が応でも第3作目を期待させるものである。『シャーロック・ホームズ』の世界の興行収入は、第1作が5億2,402万8,679ドル(約812億円)で、第2作である本作は5億4,384万8,418ドル(約843億円)。 2作とも大ヒットなので、3作目への金銭的な障壁はないように思われる。5年前のニュースでは、第3作目の全米公開が、2021年の12月に延期されたと伝えられていたが、その後、続編の製作が進んでいるという話は出ていない。 ちなみに新作は、第2作目の10年後を描いた物語になるとの話もあったので、ファンは公開を心待ちにしていることだろう。 (文・シモ)
シモ