謎に包まれた18世紀のダイヤの首飾り 11月に競売へ
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【9月25日 AFP】18世紀ごろに制作された謎に包まれたダイヤモンドの首飾りが11月に競売に出されることが分かった。競売大手サザビーズ(Sotheby's)が23日、発表した。 首飾りには約500個のダイヤが使われており、一説によると、その一部はマリー・アントワネット(Marie Antoinette)の破滅につながった事件に由来するものとされている。三連のダイヤの両端もダイヤのタッセルがあしらわれている。 アジアの個人コレクションだったもので、予想落札価格は180万~280万ドル(約2億6000万~4億円)。公式ウェブサイトでは10月25日からオンライン入札が始まり、11月11日にスイス・ジュネーブで競売が行われる。 9月23~25日にロンドンで展示された後、香港、ニューヨーク、台湾で展示が行われる。首飾りが公開されるのは約50年ぶりとなる。 サザビーズのジュエリー部門のトップ、アンドレス・ホワイト・コレアル(Andres White Correal)氏はAFPに「18世紀のジュエリーは(石の)再利用のために分解されてしまうことが多かったので、これほど重要なジョージ王朝のジュエリーが完全な形で残っているのは本当に素晴らしい」と話した。 同氏によると、20世紀初頭には英国のアングルシー侯爵(Marquesses of Anglesey)家のコレクションの一部だった。 アングルシー侯爵家のメンバーが、首飾りを公の場で身に着けたのは、1937年のジョージ6世(King George VI)の戴冠式と1953年のエリザベス2世(Queen Elizabeth II)の戴冠式の2回だけだとされる。 首飾りに関してはこれ以外のことはほとんど分かっておらず、誰がデザインし、誰が注文したのかも不明だが、サザビーズはあまりに立派な品であることから、王室のために作られたに違いないとしている。 また、フランス革命(French Revolution)の時代に制作された可能性が高いという。 サザビーズは、ダイヤの一部は、「首飾り事件」と呼ばれる、フランス革命の勃発とマリー・アントワネットの死につながったスキャンダルの中心となった首飾りに使われていた可能性があるとしている。(c)AFPBB News