簡単な法則が思い出せない…ほぼ白紙のテスト用紙 教育系Youtuberが語る大学受験「失敗」談
大好きなマンガで心を整えた
――結果は不合格だったんですね…。 結果を待つまでもありませんでした。約2週間後の後期試験に向けて、勉強しないといけないのですが、気持ちがズンと沈んでしまって、朝、目覚めた瞬間から「嫌だ」「ダメだ」という思いがこみ上げ、机に向かえば吐き気がするようになってしまいました。 それが1週間くらい続いたところで、自問自答を始めました。 「次もまたダメかもしれない。でも、後悔だけは残したくない。何が悔しいかって、1年間ずっと勉強してきたのに、努力の成果を出せないこと。だったら受かるかどうかは置いておいて、力を出し切って終えたい。そのために何ができる? 勉強するしかない!」 そう思ったら、明らかに気持ちが切り替わりました。そして、朝の目覚めが日に日によくなり、少しずつ机に向かえるようになりました。 ――志望校を変えることは考えなかったのでしょうか。 恩師に東京学芸大をすすめられたということもあって、そこはブレませんでした。後期試験もダメだったら、浪人して再挑戦するつもりでした。 ――勉強するしかないと思ってから、後期試験に向けてどんなことをしたのですか。 勉強は心配が残る箇所だけに絞って、1日1、2時間だけ。というのも、「勉強を頑張る」という目標を立ててしまうと、どんどんハードルが上がって、周りからどんなに頑張っているように見えたとしても、満足できずに焦るだけです。だから、自分で決めた必要最低限のノルマをこなしたら、「俺ってすごい」と自分をほめて、あとはゲームをしたりマンガを読んだりと好きなことをして過ごす。そうやって自己肯定感を上げて、コンディションを整えることに全力を注ぎました。 ――メンタルを整えて臨んだ後期試験の会場で心がけたことはありますか。 直前に参考書を開いても、できていないところが目について焦るだけだろうと思って、カバンには参考書の代わりに大好きなマンガ『SLAM DUNK』を入れていき、試験前は音楽を聴きながらマンガを読んで過ごしました(笑)。 おかげで試験には最高のコンディションで臨めましたが、隣の席だった女の子と入学後に再会したときに「『この人、何?』と思った」と言われました。そりゃそうですよね(笑)。 ――そして後期試験で無事合格。受験ではメンタルも大事ですね。 本当にそう思います。勉強に限ったことではないでしょうが、例えば9割の点数を取れる実力を持った受験生が、緊張して5割の力しか出せなかったとします。一方で、いつもは7割の実力の受験生が平常心で挑めたら、結果は逆転しますからね。