「史上最低の続編映画は?」名作ぶち壊しの大失敗映画(4)地獄の日本映画…支離滅裂で唖然、名匠の息子で大失敗
今回は、1作目の評価が高かったのに、続編を作って大失敗した例をご紹介。1作目で味を占めてしまったがために、欲望と惰性とが入り混じり、前作を踏みにじる結果となった作品たち。「何が故にそんなストーリーにしたの?」「何故そうまでして作ったのさ」と、観客の期待を大きく裏切った残念な続編映画を5本セレクトした。今回は第4回。
『バトル・ロワイヤル2 鎮魂歌』(2003)
監督:深作欣二 深作健太 脚本:深作健太 木田紀生 原作:高見広春 出演者:藤原竜也 前田愛 忍成修吾 酒井彩名 ビートたけし 【作品内容】 前作から3年後。「BR法」による殺人ゲームで七原秋也は反BR法組織ワイルドセブンを組織し、全ての大人に宣戦布告。子どもからの報復を恐れた大人たちは、七原を抹殺するため、新たに「BR II」法を制定した。そして、不良や不登校児が集まった鹿之砦中学3年B組が、新たなゲーム「BR II」の参加クラスに選ばれる…。 【注目ポイント】 名匠・深作欣二がメガホンを取り、社会現象にまでなった『バトル・ロワイヤル』。満を持して制作されたのが、続編となるこの『バトル・ロワイヤル2 鎮魂歌』である。 しかし、本作では、監督の深作欣二が撮影中に急逝。息子である深作健太が監督を引き継ぎ完成させた。制作中から相当なゴタゴタがあったこと本作だが、作品もかなり残念な出来になっている。 最も残念なのは、脚本だろう。反戦や反米といった監督自身のメッセージを無理矢理盛り込もうとするあまり、映画全体が支離滅裂になってしまった。唯一評価できるのは、教師役の竹内力の清々しいまでの怪演だろうか。とりわけ、精神安定剤をむさぼっているシーンには、ついつい笑いがこぼれてしまう。 ...いや、むしろ本作は、コメディ映画として割り切って見るのが正解なのかもしれない。
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