マスク氏の訪中結実、テスラ運転支援機能を中国が暫定承認-関係者
(ブルームバーグ): 米電気自動車(EV)メーカー、テスラは高度運転支援機能の投入で、世界最大の自動車市場、中国の政府当局者から原則承認を得た。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による訪中が早速実を結んだ格好だ。
テスラは条件付きで承認を獲得したと、関係者がすべての基準が明確になっていないことを理由に匿名で語った。テスラは最重要のハードル2つをクリアしたという。一つはマッピングおよびナビゲーション機能に関する中国インターネット企業、百度との提携、もう一つはデータセキュリティーとプライバシーの対応における要件だ。
テスラの株価は米市場で上昇。通常取引が開始される前のニューヨーク時間午前8時42分現在、前営業日比12.5%高の21.05ドルで推移している。百度の米預託証券(ADR)は5.44%高。
こうした動きの背景には、マスクCEOが28日、中国を予告なしに訪問したことがある。同氏はテスラの減収に歯止めをかけるのに寄与しそうな運転支援ソフトウエアの承認を目指している。
イーロン・マスク氏、予告なしに訪中-テスラ減収でてこ入れ目指す
中国自動車工業協会(CAAM)によると、テスラは中国でのデータセキュリティーとプライバシーに関する重要な要件もクリアした。これにより、テスラのデータセキュリティー問題を巡る懸念が一部緩和される見通し。
テスラは2020年に中国での車載マッピングとナビを百度に変更した。新たなレベルの提携では、より高度な自動運転機能向けのマッピングを巡る懸念の解消を目指している。
テスラと百度の担当者にコメントを求めたがすぐに回答はなかった。
原題:Musk Wins Tentative Clearance for Tesla Driving System in China(抜粋)
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