国内観光客増加率1位の高知県で、歌舞伎や漁業体験、町歩きなど地域の人と交流する「どっぷり高知旅」がスタート
高知県が4月から始める観光キャンペーン「どっぷり高知旅」の記者発表会が28日、高知県庁で行われた。定番の観光地を巡るだけでなく、地域の人と交流し体験することで、文化や自然、歴史を体感してもらうことを目指す。濵田省司知事は「時にはお節介で暑苦しいほど親切な高知県民が総出でお迎えしたい」と意気込みを語った。 高知県の観光客数は昨年、472万人と新型コロナウイルス感染拡大前を含めて過去最高になり、2019年比の国内観光客増加率は全国1位だったという。昨年は連続テレビ小説「らんまん」の効果が大きかったが、「どっぷり高知旅」キャンペーンを4年間行うことで、今まであまり注目されてこなかった中山間地域にも光を当てる。 キャンペーン開始に先立ち、観光関係者を対象にして「どっぷり高知旅コンテスト」を開催。体験メニューなどを募集したところ166件の応募があり、その中から7エリア9件が1位に選出された。
注目は、香南市赤岡町の芝居小屋「弁天座」の歌舞伎体験で、歌舞伎のメイクや着付け、舞台での記念撮影ができる(9月から販売予定)。弁天座はかつて存在した芝居小屋を2007年に再生したもので、江戸時代に活躍した絵師である金蔵(通称・絵金)の芝居絵に描かれた芝居を、土佐絵金歌舞伎として毎年7月に地元有志で上演している。 弁天座の小屋番を務める浜口尚之さんは「地域の伝統芸能を体験することができ、衣装も選んで料金1万5000円(予定)は、同種の体験としてはリーズナブルです」と話してくれた。 「どっぷり高知旅コンテスト」1位コンテンツ ○東部エリア ・神秘と癒やしのパワースポット 伊尾木洞のふしぎ発見 冒険コース(安芸市) ○物部川エリア ・いざなぎ流舞神楽鑑賞と体験(香美市) ・弁天座で歌舞伎体験(香南市) ○嶺北エリア ・大人の修学旅行/里山体験~土佐のおんちゃん、おばちゃんと語るいしはらの旅~(土佐町) ○高知市エリア ・日本一のお城下市「日曜市」(高知市) ○仁淀川エリア ・また来てや、みんなでまちゆうでよツアー(仁淀川町) ○奥四万十エリア ・上ノ加江漁協 漁業体験(中土佐町) ○幡多エリア ・「さかなのまち、土佐清水」をまるごと堪能する「土佐の清水さばツアー」(土佐清水市) ・レンタサイクルを活用した自由な四万十川、四万十市内散策(四万十市) <問い合わせ> どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会事務局(高知県観光政策課) TEL 088-823-9606