被災者データ共有へ、内閣府 支援システム運用の実態調査
内閣府は2025年度にも、災害時の避難所受け付けや住宅被害認定など自治体の被災者支援システムの運用実態調査に乗り出す。同じ自治体でも入力形式が異なるシステムを使っていてデータが共有できず、支援効率化の妨げになる例があった。企業への聞き取りを通じ共有方法を検討。入力形式を統一できる変換ツールの作成を目指す。 データを共有できれば重複する入力作業が削減でき、支援金給付などの迅速化が期待できる。被災者が他県に避難した場合でも共有できる仕組みの構築も見据える。 災害発生時、氏名や連絡先などの個人情報を記した住民基本台帳をベースに、避難先や住宅の被害認定調査の状況といった情報をデジタル化する動きが広がっている。 能登半島地震の際も、一部避難所の入退管理に被災者の情報をひも付けた交通系ICカードを使った例がある。 ただ住所表記(「2丁目3番」「2の3」「2―3」)の形式などが統一されていない場合、システム間で連携できないといった課題があった。