スーパー銭湯「美健SPA湯櫻」を運営していた株式会社スパ・ガーデンオアシス(兵庫)が破産
(株)スパ・ガーデンオアシス(TDB企業コード:911022593、資本金1000万円、兵庫県川西市火打1-16-6、代表松下泰代氏)は、10月26日に神戸地裁より破産開始決定を受けた。 破産管財人は弁護士法人神戸シティ法律事務所(兵庫県神戸市中央区江戸町98-1東町・江戸町ビル5階、電話078-393-1350)。 財産状況報告集会期日は2024年1月30日午後3時。 当社は、2017年(平成29年)10月に設立。2019年8月から兵庫県川西市の商業施設内にてスーパー銭湯「美健SPA湯櫻」の運営を行っていた。季節ごとに全国各地の名湯・秘湯の湯質を再現する美健の湯や、高濃度炭酸泉など多彩な温泉と岩盤浴のほか、館内にはフィットネスジムや飲食店なども併設し、1000坪を超える地域最大級のスーパー銭湯として会員やリピーターの獲得を進めていた。 しかし、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出により休業を余儀なくされるなど、厳しい事業運営を余儀なくされた。家賃や設備維持の負担も重く採算を確保できず、営業損益段階からの欠損計上が常態化していた。 まん延防止等重点措置の解除や2022年6月1日からは入浴料金の値上げを行っていたことで、2022年9月期の年売上高は約3億5000万円まで回復するなど持ち直しを見せていていた。一方、光熱費の高騰や人手不足などにより事業環境が一層悪化。この間、金融機関に支援を要請するなど資金負担の軽減を図っていたが不採算は改善せず、その後も厳しい資金繰りが続いていた。2023年6月26日以降は休館していたなか、8月8日に同日をもって閉店することを発表、10月5日に自己破産を申し立てていた。 負債は会員などの一般個人を含む債権者約160名に対して約9億3400万円。 なお、現在、事業を承継できるスポンサーを募っており、数社と交渉を進めている。