岸田首相、令和19年のリニア全線開業目標を維持 沿線の知事らに表明
岸田文雄首相は7日、リニア中央新幹線の整備計画に関し、令和19(2037)年に品川-大阪間を全線開業する目標を堅持する考えを示した。「現行の想定時期のもと、整備が適切に進むよう環境・水資源の状況、JR東海の財務状況を厳格にモニタリングし、必要な指導と技術的支援を行っていく」と述べた。沿線8県の知事らでつくる「期成同盟会」と官邸で会談し、表明した。 【イラストでみる】リニア中央新幹線のルート 首相は名古屋-大阪間について「駅周辺を含めた街づくりを進めると同時に、東海道新幹線の輸送余力を活用した利便性向上を図り、地域にもたらす経済効果の最大化を目指す」とも語った。こうした方針を、月内の閣議決定を目指す経済財政運営の指針「骨太の方針」に盛り込む考えも示した。 会談で、愛知県の大村秀章知事は「早期の全線整備を首相のリーダーシップのもとで強力に進めていただきたい」と要望。5月に就任した静岡県の鈴木康友知事は「静岡県もリニア推進の立場だ。水と環境の問題と両立させ、スピード感をもってJR東海と対話を推進したい」と伝えた。