三重の雑誌記者、不明から26年 母「抱きしめたい」、情報提供を
三重県伊勢市で1998年、雑誌記者辻出紀子さん=当時(24)=が行方不明になってから26年となった24日、市内の商業施設で両親や伊勢署員ら約40人が情報提供を呼びかけ、チラシを配布した。母美千代さん(75)は取材に「抱きしめてあげたい。ささいなことでも情報をお願いします」と訴えた。 父泰晴さん(77)は「26年たつが、親としてやっぱり生きていてほしい。心が穏やかに過ごせる日はありません」と目に涙を浮かべた。 チラシは3千部用意。辻出さんの顔写真や当時の身長、体重などを掲載した。受け取った同市のパート従業員西川盾央さん(74)は「ずっと待っている家族のことを思うと心が痛い」と話した。 署によると、辻出さんは98年11月24日午後11時ごろ、勤務先の市内の出版社を出た後、近くの駐車場に車を残し消息を絶った。これまでに105件の情報が寄せられたが有力なものはない。 松岡善則署長は「県警の重要課題として捜査を継続している。情報提供をお願いします」とのコメントを出した。連絡先は同署、電話0596(20)0110。