「教育ローン」と「奨学金」はどちらがお得?将来の負担に焦点を当てて比較!
子どもが成長すると、手がかからなくなってホッとする反面、次の課題は学費です。そのため、収入や貯金からの捻出とあわせて、教育ローンや奨学金を検討するご家庭も多いでしょう。 本記事では、教育ローンと奨学金を活用した場合の支払いについて紹介します。
日本政策金融公庫の場合
まずは、教育ローンについて解説します。今回は、国の教育ローンである日本政策金融公庫で、ローン返済のシミュレーションを行います。450万円まで借り入れが可能で、返済期間の上限は18年間です。 今回は、金利が年2.25%で450万円を借り入れして、15年で返済するケースを想定します。日本政策金融公庫のサイトでシミュレーションをしてみると、月々の返済額は2万9700円、全返済額は530万1500円でした。 教育ローンのため、保護者が返済をするケースも多いですが、年齢によっては、定年後もローンの支払いが発生する可能性があります。そのため、できる限り短期間での返済を目指したいものです。 なお、借り入れ時の金利が異なったり、年収制限により借り入れができなかったりする可能性もあります。実際に借り入れを検討する場合は、一度シミュレーションをしたうえでの相談がおすすめです。
奨学金の場合
次に、奨学金を活用するケースを考えます。奨学金を運営しているのは、独立行政法人日本学生支援機構です。奨学金は、無利子の第一種奨学金と利子付きの第二種奨学金があり、今回は4年制大学で、無利子の金額を紹介します。 なお、無利子である第一種奨学金には受給条件があるため、大学入学前の手続きや準備が必要です。さらに、保護者の収入によっては借り入れができません。借り入れが難しい場合は、利子付きの第二種奨学金を検討するか、収入制限が比較的広い教育ローンの検討が必要です。
※日本学生支援機構「平成30年度以降入学者の貸与月額」を基に筆者作成 一般的な返済期間は、13~18年ほどです。もっとも金額が大きい私立4年制大学の月6万4000円の場合は、月々1万4222円の返済を18年間かけて行います。無利子とはいえ、新社会人になってから18年間、結婚や出産など、ライフスタイルが変化するなかで支払い続けるため、できる限り借り入れ金額は抑えたいものです。