【速報】兵庫県知事選挙で「稲村氏支持」表明の県内22市長は「公職選挙法違反」と警察・検察に刑事告発
去年11月に実施された兵庫県知事選挙で、立候補していた尼崎市の前の市長・稲村和美さんを支持すると表明していた、兵庫県内の22の市長について、「公職選挙法違反に当たる」として兵庫県川西市の元市議が警察と神戸地方検察庁に刑事告発しました。 ■【動画で見る】「市長の影響力を利用したのは違法」兵庫県知事選 県内22市長を公職選挙法違反で刑事告発
■「市長会有志」として兵庫県内29市のうち22の市長が「稲村氏支持表明」
兵庫県議会から不信任を決議された斎藤知事が辞職したことを受け、去年11月、兵庫県知事選挙が実施されました。 選挙には再選を果たした斎藤知事のほか、尼崎市の前の市長・稲村和美さんたちが立候補していました。 この選挙の投票日の直前である、11月14日、兵庫県内にある29の市のうち、22の市長たちは「市長会有志」として記者会見を開き、稲村さんへの支持を表明していました。 (支持を表明したのは、姫路市、尼崎市、西宮市、洲本市、伊丹市、相生市、加古川市、たつの市、赤穂市、三木市、高砂市、川西市、小野市、加西市、丹波篠山市、丹波市、南あわじ市、朝来市、淡路市、宍粟市、加東市、宝塚市の各市長)
■「公務員がその地位を利用した選挙運動」に当たり「公職選挙法違反」の疑いで告発
こうした支持の表明について、兵庫県川西市の元市議の中曽千鶴子氏は、公職選挙法で禁止されている、「公務員がその地位を利用した選挙運動」に当たるとして、22人の市長を公職選挙法違反の疑いで兵庫県警と神戸地方検察庁に刑事告発しました。
■「兵庫県市長会」の「有志」として表明 「市長としての影響力を利用」と指摘
告発では、「選挙期間中に知事や市長もしくは地方議員などといった公職者が、特定の候補者の応援に駆け付け、推薦ないし支持の表明を行うことは珍しいことではないが、それは『公務員としての地位を利用して』いるのではなく、個人ないし政党人としてなされる選挙活動である」と説明。 そのうえで、支持を表明した22の市長たちが「総務大臣にも届け出している公的組織である『兵庫県市長会』の『有志』を名乗ってする特定候補者の支持表明は、個人としてではなく『市長としての肩書』を表示してなされたことは歴然」。 「『稲村氏支持の表明』が、地元紙や全国紙に掲載され、多くの県民が知ることになったのは、『兵庫県市長会有志』として行われたからで、『市長としての影響力』を利用した」などとして、「公務員として『その地位を利用して」なされたものであることは疑いの余地がない」などと指摘しています。