2か月遅れでようやく入居「やっと恐怖から逃げれるかな」仮設住宅の入居、住宅地の土砂撤去はじまる 地震と豪雨の二重災害の石川・珠洲市大谷地区
能登半島地震の発生から11か月。 地震と豪雨による二重の被害を受けた石川県珠洲市大谷地区では、2日から宅地に流れ込んだ土砂の撤去作業が始まった他、工事が遅れていた仮設住宅もようやく完成し、住民が引っ越し作業に追われていました。 【写真を見る】2か月遅れでようやく入居「やっと恐怖から逃げれるかな」仮設住宅の入居、住宅地の土砂撤去はじまる 地震と豪雨の二重災害の石川・珠洲市大谷地区 記者リポート 「道路は通れるようになりましたが、道の両脇には背丈ほどの土砂が残っています」 珠洲市の大谷川周辺では、9月の豪雨による土砂崩れで今も多くの建物が土砂に埋まったままになっています。 珠洲市によりますと、本格的な雪の季節を前に市内各所で道路の復旧作業にあたっていますが、技術者が不足していることなどから国土交通省に作業を依頼しています。 ■土砂撤去作業は、2025年3月まで行われる予定 土砂の撤去作業は午前9時から大谷郵便局の周辺で始まりました。 珠洲市役所・環境建設課 大宮準司 課長 「国土交通省にお願いして引き受けてもらえて本当にありがたく思っている。まず今回の土砂撤去を復旧の足掛かりという風に考えていただければ」 作業は、2025年3月まで行われる予定です。 ■仮設住宅への入居がスタート また、大谷地区では元日の地震から11か月経つ中、2日、仮設住宅への住民の入居が始まりました。 9月の豪雨の影響で完成は2か月遅れましたが、住民からは安堵の表情がようやく浮かびます。 住民 「子ども(に戻った)気分やね。(うれしくて)夕べ寝られなかった」 2階建ての仮設住宅には72世帯が入居できます。 ■入居の夫婦「やっと恐怖から逃げられる」 こちらの夫婦はこれまで地震で大規模半壊と判定された自宅で暮らしてきました。 住民 「感無量というか、やっと1年かかったけど、やっと恐怖から逃げれるかなと思って。安心した」「年内に入れるか本当に心配していたけど、正月前に入れて本当に安心した」 不自由な暮らしは続くものの、少しでも前を向くきっかけにと、住民たちが新たな生活をスタートさせました。
北陸放送