【鍋4選】「骨周りの肉は奪い合って食べるべし!」ホテルニューグランド副総支配たちが教えたくない“裏メニュー”
#02 東北人家 新館の「羊の背骨の煮込み鍋」
とにかくバリエーションが多い東北人家 新館の鍋料理。せっかくなので、もう1品という場合は「羊の背骨の煮込み鍋」を。 「ラムの背骨はとにかくデカイ! そして骨の周りの肉は奪い合ってでも食べるべしとの食いしん坊に伝わる伝承の通り、うまいです。店提供の使い捨て手袋を付けて存分に貪りました」(X氏) 酸っぱい白菜の鍋とはまったく別ベクトルの中国醬油仕立てで、羊の背骨ガラを11種類の漢方薬で煮込んだもの。漢方薬といってもクセはあまりなく、甘やかさも感じるマイルドな香辛料の風味で、濃い旨みのラム肉と相性抜群です。 東北人家 新館(トウホクジンカ シンカン) 所在地 神奈川県横浜市中区山下町151-3アートビル1F 電話番号 045-664-0888 営業時間 11:00~15:00(L.O.14:50) 17:00~23:00(L.O.22:30) 土・日曜・祝日11:00~23:00(L.O.22:30) 定休日 なし 交通 元町・中華街駅より徒歩3分
#03 湘厨の「魚の頭と漬け唐辛子の湖南風味蒸し」
次にご紹介するのは、横浜中華街で10年以上取材を続ける食ライター・嶺月香里さんが「中華街に新たなスター誕生!」と興奮した、中華街初の湖南(こなん)料理店・湘厨の名物鍋をご案内。 「半分に割られた大きな鯛の頭に、真っ赤な唐辛子がどっさり。これは明日の胃とお尻が心配な激辛鍋…とひるんでしまったが、意外や意外、辛さは穏やかで旨みの方が勝っている」(嶺月氏) 生唐辛子や豆鼓、にんにくなどを2カ月以上漬けて発酵させた“漬け唐辛子”を使っているので、見た目ほど辛くありません。唐辛子といったら四川料理を思い出しますが、四川の麻辣の刺激的な辛さ&痺れとは違って、湖南料理は“旨みのある辛さ”。発酵によるほのかな酸みや甘みもあいまって、もっと食べたい、また食べたいと思わせる味わいに。 これは「剁椒魚頭(ドゥオジャオユートウ)」という湖南省の名物料理で、水を一切使わずに発酵させた“漬け唐辛子”の漬け汁だけで鯛を蒸しています。鯛の頭には身がたっぷりついていて、アラ好きにとっては悶絶のおいしさ。 日本人向けには鯛の頭を使っていますが、希望すれば中国の川魚で作ってくれるそうです。そちらの味も気になりますね。 生唐辛子や豆鼓、にんにくなどを2カ月以上漬けて発酵させた“漬け唐辛子”は、店主の親戚が故郷の湖南省でイチから手作りしたもの。日本人にも親しみやすい、どこかほっとする味に仕上がっています。 魚の骨から身を存分にほじったら、鯛の出汁がたっぷりしみ出している旨辛の鍋汁に麺を投入しましょう。この最後の麺が、また記憶に残るおいしさ。春先のモヤモヤを吹き飛ばすような、爽やかな辛さでしめくくってくれます。 湘厨(シャンチュウ) 所在地 神奈川県横浜市中区山下町138 電話番号 045-274-8582 営業時間 11:00~22:00(L.O.) 定休日 不定休 交通 みなとみらい線元町・中華街駅より徒歩5分