AFコルセ、WEC“3台目”のフェラーリ499Pドライバーとしてイェとシュバルツマンを起用。クビサとトリオ組む
AFコルセは、2024年の世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスに投入するフェラーリ499Pのドライバーラインナップを発表。既に加入が決まっていた元F1ドライバーのロバート・クビサに加えて、フェラーリのファクトリードライバーであるロバート・シュバルツマンとイーフェイ・イェのふたりが起用されることとなった。 【動画】レース終盤。フェラーリを追っていた平川亮のトヨタ8号車がまさかのクラッシュ!|2023年ル・マン24時間レース 3人はカスタマー供給されるフェラーリ499Pを駆り、ファクトリーチームの2台と共に2024年のWECを戦うことになる。 フェラーリでF1リザーブドライバーを務めてきたシュバルツマンは、2023年にGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ耐久カップに参戦。ファクトリーサポートを受けたAFコルセのフェラーリ296GT3を走らせた。 一方でイェは、選抜ドライバーとして所属していたポルシェ・モータースポーツ・アジア・パシフィックを離れ、フェラーリにファクトリードライバーとして加入。シュバルツマンも昨年11月にバーレーンで行なわれたWEC公式ルーキーテストでファクトリーチームの499Pを走らせたことから、ふたりがAFコルセから3台目の499Pを走らせることになるのではないかと噂されてきた。 その噂は現実となり、ハイパーカークラスを戦うAFコルセのドライバーラインナップにシュバルツマンとイェが追加された。 24歳のシュバルツマンは、チームメイトと共に2024年のWECに向けて「自信と野心を感じている」と語った。 「シーズンはポジティブなモノになると確信しているし、世界タイトルという野心を持って、良い結果を出すというモチベーションも高い」とシュバルツマンは続けた。 「特に楽しみにしているレースがある。それはル・マン24時間だ。僕が常に夢見ていたレースだし、勝利に向けてできることは何でもするつもりだ」 イェは2023年にJOTAのポルシェ963LMDhを駆って参戦しており、既にハイパーカークラスでの戦いを経験済み。クビサとのタッグは、WRTでヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)を制した2021年以来となる。 イェはAFコルセの499Pでレースをするチャンスを「本当に光栄なことだ」と語り、次のように続けた。 「AFコルセは様々な耐久レースで大きな成功を収めていて、彼らと一緒にWECやル・マンでフェラーリの公式ドライバーとしてのキャリアをスタートできることにかなりワクワクしている」 「昨年の時点で既に競争はかなり激しく、今年は19台のハイパーカーを擁してさらに熾烈になるだろう。でも、2023年のチームのパフォーマンスを見れば、競争力があることは間違いない」 「ふたりの新しいチームメイトと共に戦うことになるが、僕らには経験とスピード、そして若さがある。499Pを初ドライブして、あっという間にやってくる新シーズンに向けて準備を始めるのが待ちきれないよ」 なお、WECではファクトリーチームのエントリー台数は最大2台と決まっているため、AFコルセが走らせるのはカスタマー扱いの499Pで、WECのマニュファクチャーズランキングではなく、FIAワールドカップをかけてシーズンを競うこととなる。
Gary Watkins
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