「全員が主役であるべき」乃木坂46・山下美月が卒業ライブに込める“平等”の意思
乃木坂46の3期生で「不動のエース」と呼ばれていた山下美月が5月にグループを卒業する。これまでライブや音楽番組で最前列に立ってパフォーマンスするだけでなく、昨年は女優としてNHK連続テレビ小説『舞いあがれ! 』など5本の連ドラに出演。齋藤飛鳥や秋元真夏などレジェンド級の1期生が次々と旅立った後に、誰よりも乃木坂46の知名度アップに貢献してきた存在だ。 【写真】乃木坂46を卒業する山下美月がアイドル最後の写真集で表現したかった色気 今年2月にブログで卒業が発表されてからは、“置き土産”のリリースが続いている。アイドル人生でラストシングルとなる『チャンスは平等』に続き、4月23日には2nd写真集『ヒロイン』を発売。そして現在は東京ドームでの卒業コンサートに向けて心身を整えている。約8年間のキャリアを締めくくる花道で、ファンや後輩メンバーにどんな姿を見せたいのか? 人生の節目を迎えようとしている24歳に今の率直な心境を語ってもらった。
今は、寂しさよりも充実感を味わい中
「まだ卒業する実感が湧かないんですよ」と、表情を変えず淡々と胸の内を明かす山下美月。強がっているのではなく、冷めているわけでもなく、感傷に浸っている場合ではないほど忙しい様子。卒業コンサートの舞台は東京ドーム。5月11日と12日の本番に向けて、今は準備に追われる日々を過ごしている。 「アイドルとして最後の活動になるので、今はそこに向かって全力で走っています。振り返ると、私が初めて東京ドームに行ったのは中学1年生の頃でした。AKB48さんの、ちょうど前田敦子さんが卒業されるタイミングのコンサート(2012年8月)だったんです。その当時は、未来の自分がアイドルになって東京ドームでアイドルを卒業する世界線なんて考えていなかったので、本当に夢みたいなことが起きていると思います。だからこそ、悔いの残らないような特別なステージにしたいですし、自分でも演出のアイデアをたくさん出しているので、寂しさよりも充実感を味わうことができています(笑)」 2016年に3期生として乃木坂46に加入。26枚目のシングル『僕は僕を好きになる』で初めて表題曲のセンターを務めてからは名実ともにエースとして数々の楽曲で印象的なパフォーマンスを披露してきた。東京ドームのステージで主役を張れる実力とメンタルの強さを兼ね備えている。 「収容人数が約5万人の会場で2日間やらせていただくので、『そもそも埋まるのかな? 』という不安はあります。ただ、会場の規模を問わず、私が集中するべきなのは足を運んでくださった人に楽しんでいただく方法を考えること。これまでライブの演出はライブスタッフの方々が引っ張ってくださっていたのですが、今回は私も打ち合わせの段階から深く関わらせていただいています。セットリストにもこだわっていて。これまで乃木坂46が出してきたおよそ300曲の楽曲を片っ端から聴き直して、歌詞も読み込んで、厳選に厳選を重ねた楽曲を披露したいと思っています」