【速報】パワハラ疑惑「徹底的に調べてくれ」と知事が指示 「悔しゅうてしゃあない」涙の前副知事が証言 第三者による『外部調査』を「時間がかかる」と知事が否定と発言 告発者を守る認識はなし
兵庫県の斎藤知事が告発された問題で「ほんまに悔しゅうてしゃあない。一生懸命やっている知事を支えられなかった」と辞職会見で涙した片山安孝前副知事に対する百条委員会の証人尋問が6日午前10時半から行われています。 ■【LIVE】パワハラ疑惑の斎藤元彦知事 知事本人へ証人尋問 百条委員会に出頭した片山前副知事はパワハラ疑惑の内部調査について、知事から「徹底的に調べてくれ」と指示があり「わかりました」と応じたと証言しました。 また、疑惑の「外部調査」について、知事が「時間がかかる」ことを理由に否定したと明らかにしました。 加えて「告発者を守る認識はなかった」としました。
■斎藤知事は「まるで独裁者」と専門家が証言
ことし3月、兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤知事のパワハラ疑惑などを記載した告発文を報道機関に配布し、翌月に県の公益通報窓口に告発したものの、県の内部調査で懲戒処分されました。 知事の一連の疑惑を調査する5日の百条委員会では、公益通報の専門家 上智大学の奥山俊宏教授が、元局長の告発を公益通報として保護しなかった県の対応は「公益通報者保護法に違反する」と指摘。 さらに、内部調査を実施したのが斎藤知事や片山前副知事など文書で告発された当事者だった点について「まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった」と述べました。
■人事課職員「内部調査の前に第三者による『外部調査』をすべき」と県幹部に進言
内部調査実施の経緯を巡っては、非公開の証人尋問で人事課の職員が「内部調査の前に第三者による『外部調査』をすべき」と県幹部に進言していたことが明らかになっています。 また、関係者によると、人事課の職員から幹部に対し「公益通報の結果が出るまで、処分を待つべき」と進言。 知事は一旦了承したものの、「調査を待たずに処分できないか弁護士に確認してほしい」と幹部に指示。県の特別弁護士を務める藤原正広弁護士が「法的に問題ない」と回答したため、元局長は保護されることなく、懲戒処分されたということです。
■「ほんまに悔しゅうてしゃあない」涙の前副知事の証人尋問 「徹底的に調べてくれ」知事から指示と証言
6日午前の百条委員会の証人尋問では、辞職会見で「ほんまに悔しゅうてしゃあない。一生懸命やっている知事を支えられなかった」と涙した片山安孝前副知事が出頭。 内部調査に至った経緯について以下のように語り、知事から「徹底的に調べてくれ」と指示があったと証言しました。 【兵庫県・片山安孝前副知事】「知事が(告発)文書を持っていた。知事から初めて見せて頂きました。『こういうものを入手した。これについて急ぎ調べてくれ』という趣旨だったと思っています」 「『誰が出したのか』『どういう目的で出したのか』とかいうことでした」 「ただ、その日の打ち合わせの時に知事から『徹底的に調べてくれ』という指示があったような記憶があります」 「調べるという行為は『私の方でやれ』と言うようなことだったと思いますので調査は指示があったということです」 また、「第三者機関で調べてもらうという認識はなかったのか?」という質問に対し、片山前副知事は、外部調査について「時間がかかる」ことを理由に『知事が否定した』ことを明らかにしました。 【片山安孝前副知事】「小橋部長(理事も務めた当時の総務部長)から第三者機関という話は聞いていたので、それは頭の隅にありましたけれども、それを部長が知事に言ったけども、知事は『第三者機関ということは時間がかかるよね』というような話で、否定されたという報告を受けました」
■告発者を守る認識なし
このほかにも、片山前副知事は「告発文書は作成意図が不正な目的であると思っていた」と述べたうえで、「公益通報であり、『告発者を守らないといけない』という認識はなかったのか?」という質問に対し、「はい、ありませんでした」と答えました。 6日午後からは斎藤知事への証人尋問も実施されます。
関西テレビ