元お笑い芸人の実家で「なんか嫌ぁな気持ちになりました」…真空ジェシカ、今年終了した冠番組を回想
夢屋のリズムネタは「めっちゃ暗いからこその芸風だったんかい!」みたいな
――今年3月に冠番組『ジェシカ美術部』が終了。初めての冠レギュラーが終わって寂しさは感じなかったですか? 川北:たしかにみんな見てくれてたので申し訳ないって感じですね。 ガク:みんな見てないから終わったんだよ(笑)。街とかで「番組見てます」とか言われたことない。もちろん月1回の収録が絶対あった番組なので、なくなるのは寂しかったですけどね。 ――番組を見ていたら、アーティストの先生や一般観覧者とコミュニケーションをとっているのが川北さんのほうで驚きました。 川北:まぁだから終わったんでしょうね。「誰が回してんねん」っていう。俺のほうが社交的なだけで回しができるわけじゃないから、そんな番組は終わってしかるべきというか。 ガク:僕的には「回しを頑張ってみよう」っていう気持ちがあってのあれです。やっぱうまくできないのがわかったので、今後も無理はせずにできる範囲で頑張れたらって感じですね。 ――番組の企画・構成を担当したのは元お笑い芸人で現テレビ朝日社員の鈴木優(芸名・夢屋まさる)さんでした。 ガク:番組が始まる前まではそんなに交流がなかったんですけど、向こうのほうで企画書を出してくれたみたいで本当にありがたかったですね。 川北:夢屋の実家で撮影したときがあって、家族写真とかもあるし和やかな感じでやれるかなと思ったんですよ。けど、聞けば聞くほど夢屋があんま親と仲よくないことがわかってきて。冬に撮ったんですけど、暖房が壊れてて両親もほとんど家に帰ってないみたいな。 ガク:夢屋本人もあんまり実家に帰ってないみたいで、暖房が壊れてるの知らなかったし。 川北:よく見たら家族写真の夢屋がほとんど無表情だし、なんか嫌ぁな気持ちになりましたね。その日、床暖房だけついたのかな? 暑くなり過ぎてみんな気持ち悪くなっちゃって。 ガク:まったく実家の温かみは感じられず(苦笑)。 川北:「控室に使っていいですよ」と言われて夢屋の部屋に行ったら、本棚にガロ系(漫画雑誌『ガロ』(青林堂)に掲載されていたアングラな作品、もしくはその作風)の陰鬱とした漫画本とかがびっしり並んでて。「パンケーキ食べたい」のリズムネタは「めっちゃ暗いからこその芸風だったのか」みたいな。 ガク:ぜんぜんリラックスできないんですよ。最初は番組のコンセプトも不安でしたね。僕らぜんぜんアートの素養もないですし、「美術なんかわかんないよ」と思ってたので(苦笑)。もちろん番組では楽しい経験もいっぱいさせてもらいましたけどね。 ■「小道具で登場」に対する複雑な心境、事務所の先輩芸人・ゆってぃにまつわる話、M-1優勝を目指す理由などについて語った全文は、有料版【FRIDAYサブスク】でお読みいただけます。 取材・文:鈴木旭 フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。2021年4月に『志村けん論』(朝日新聞出版)を出版。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中。http://s-akira.jp/
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