弘前に電車車両のコンセプトルーム 「乗車体験」感じるつり革や座席も
簡易宿泊施設「GOOD OLD HOTEL」(弘前市桶屋町)が12月11日、電車の車両をテーマにした客室「弘南鉄道コンセプトルーム」の宿泊営業を始めた。(弘前経済新聞) 【写真】つり革を再現し、電車の座席を備えた室内 繁華街の集合ビルを改装し、「泊まれるスナック街」として営業する同施設。「愛人」「ガーネット」といった当時のスナックの一室を客室に、看板をルームサインにしていることなどが特徴。同コンセプトルームは11室あった一部屋を改装し、弘南鉄道(青森県平川市)が所有する6000系車両のつり革や座席などを室内に設置した。 企画した一般社団法人「Clan PEONY(クランピオニー)津軽」によると、6000系は20両しか製造しなかった車両といい、東京急行電鉄(現東急電鉄)が1989(昭和64)年まで運用し、8両を弘南鉄道に譲渡した。弘南鉄道大鰐線では2006(平成18)年まで定期運行し、その後も臨時運行することもあったが、2014(平成26)年に運用を終了した。 「弘南鉄道コンセプトルーム」は弘南鉄道が監修し、倉庫に保管していた物で構成した。ルームサインは「鉄子」。室内には、荷物棚や発券機、弘南鉄道のマニュアル掲示や社訓、時刻表、ブレーキ弁、表示灯などを設置する。 部屋の監修を担当した弘南鉄道の五十嵐慶太朗さんは「室内に展示している機器は実際に使われていたものばかり。鉄道ファンの心をくすぐる客室で、乗車気分を感じてほしい」と話す。 宿泊料金は1泊一人=2万円~。利用は2人まで。宿泊受け付けは12月17日から行う。
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