MUFG、auカブコム証券の完全子会社化を正式発表…新社名は「三菱UFJeスマート証券」
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)とKDDIは14日、共同で出資するインターネット証券会社と銀行の資本関係の見直しを正式に発表した。MUFGはネット証券大手「auカブコム証券」を、KDDIは「auじぶん銀行」をそれぞれ来年1月に完全子会社化する。金融子会社の資本関係を見直し、互いの注力分野に経営資源を集中させる。 【図表】大手ネット証券の構図
完全子会社化に伴い、auカブコム証券は社名を「三菱UFJeスマート証券」に変更する。MUFGの亀澤宏規社長は14日の記者会見で、「ネット証券の競争はかなり激しい。グループ全体で5700万人の顧客基盤で証券を伸ばす」と述べた。
auカブコム証券は個人向けのネット証券会社で、NISA(少額投資非課税制度)口座数は28万件となっている。MUFGは個人向けの証券事業の拡大に向け、グループ内のクレジットカード事業などとネット証券事業の連携を強化する。
一方、KDDIは、auじぶん銀の完全子会社化を通じ、携帯電話などの通信事業と金融事業の連携をより深める方針だ。
資本関係の見直し後もMUFGとKDDIは提携関係を維持し、生成AI(人工知能)を活用した金融サービスの開発などで協業する。