名古屋場所で初土俵予定の石崎が5連勝など存在感 兄は十両朝紅龍、日体大同期は大の里、阿武剋
大相撲名古屋場所(7月14日初日、ドルフィンズアリーナ)で、幕下最下位格付け出しで初土俵を踏む予定の石崎涼馬(23=高砂)が、兄の十両朝紅龍との激しい稽古などで存在感を見せた。22日、茨城・下妻市の大宝八幡宮で始まった部屋の合宿に参加。申し合いでは幕下上位の朝白龍、関取経験者の朝玉勢らを破るなど5連勝する場面もあり、計12番で6勝6敗。兄とは1勝3敗だったが、四つに組みたい兄と、突き放したい弟という、互いの手の内を知るからこその、激しい攻防が繰り広げられた。 今月6日から部屋の稽古に加わっている石崎は「まだまだ、稽古にも部屋の雰囲気にも慣れていなくて大変ではあります。でも、相撲に集中できる環境なので、毎日、充実しています」と、初々しく話した。日体大では5月夏場所で所要7場所の史上最速優勝を果たした小結大の里、新十両で13勝2敗と好成績を収めた阿武剋が同期。石崎は卒業後、滋賀・長浜養護学校の教員という社会人として1年余り、アマチュアの大会に出場し、昨年の全日本選手権3位の資格で、幕下最下位格からデビューする。 大の里や阿武剋の活躍は「純粋に、すごいなと思いました。自分は緊張しやすい性格なのと、立ち合いが大相撲とアマチュアでは違うので、そこに慣れることが今の課題。名古屋場所は勝ち越しを目指して頑張ります」と、謙虚に話した。もちろん、関取への思いは強く「3年以内に上がることが目標」と、力を込めて話した。名古屋場所は、本名の「石崎」のしこ名で初土俵を踏む予定となっている。