個人株主に「経営陣刷新」迫られた上場VC社長の言い分
FVCは地域金融機関などと設立した50本のファンドを運営する(写真:編集部撮影)
「経営陣交代の株主提案と聞いて、唖然としました」 こう語るのは、独立系ベンチャーキャピタル(VC)のフューチャーベンチャーキャピタル( 8462 、以下FVC)の松本直人社長。4月4日に大株主でアクティビストの金武偉氏から、金氏を含む5人の取締役候補を選任するよう株主提案を受けている。 提案は、業績や株価の低迷を受けて、経営陣の総入れ替えを迫るものだった。しかし話し合いは平行線のまま。当日の話し合いは5分で終えた。 それから数日後、金氏の猛攻勢が始まった。自ら株主提案の特設サイトを設け、FVCの経営について厳しい意見を発信するようになったのだ。 金氏は、FVCの個人株主から求められれば、日本全国どこにでも駆けつけて話し合った。その過程をTwitterやYouTube上でも拡散するなど、活動は徹底していた。 会社四季報オンラインを含め、メディアにも複数回、登場している 。 これまで沈黙を続けてきたFVCも、6月23日の株主総会を前に動いた。13日には、ホームページ上に「株主提案に対する当社の考え方について」という文書を掲載。四季報オンラインにインタビューの依頼が来た。 株主総会を前に、松本社長がどうしても語っておきたいこととは――。 (インタビューは6月9日に実施)
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前田 佳子