【第3回WUBS】初参戦する日本学生選抜、飛躍の大チャンス到来【バスケ】
日本の男子バスケットボールは、代表チームがワールドカップでアジア1位の座を勝ち取り、世界のトップランカーと堂々渡り合えるまでに発展を遂げた。歴史の過渡期と捉えるべき現状は、数十年の歳月をかけて世界との距離を縮めてきた流れをさらに加速していくべき時期に違いない。 日本の男子バスケットボールは、代表チームがワールドカップでアジア1位の座を勝ち取り、世界のトップランカーと堂々渡り合えるまでに発展を遂げた。歴史の過渡期と捉えるべき現状は、数十年の歳月をかけて世界との距離を縮めてきた流れをさらに加速していくべき時期に違いない。 そのさなか、8月10日(土)から12日(祝・月)まで国立代々木競技場第二体育館に世界の大学チームを招いて開催される『第3回世界大学バスケットボール選手権(World University Basketball Series=WUBS)』に、初めて日本学生選抜が公式参戦する(昨年は本大会前のエキジビションに出場)。 2022年に始まって今年で3回目を迎えるWUBSに、単独の大学チームに加えて日本学生選抜が王座を目指して参戦する意義は計り知れない。しかも、発表された登録メンバーは近年アンダーカテゴリーの日本代表や日本学生選抜に名を連ねた実績を持つ者や、大学界のビッグイベントで高い評価を得たものばかり。かつ12人中2年生が6人、1年生が4人を占める若いチームでもあり、ファン目線でも今後の成長を占いながら応援の機運を自然に高めていけそうなチームだ。
日本学生選抜ロスター
さっそく、公表されている日本学生選抜のロスターをチェックしてみよう。 ■第3回WUBSに出場する日本学生選抜(年齢・所属は2024年6月23日現在) #1 福田 健人(筑波大3年/中部大第一) SF/195cm/92kg #2 塚本 智裕(大東文化大3年/北陸学院) PG/180cm/79kg #8 轟 琉維(東海大2年/福岡第一) PG/169cm/67kg #12 広瀬 洸生(青山学院大2年/福岡大付大濠) SF/189cm/81kg #14 菅野 陸(山梨学院大1年/帝京安積) PG/176cm/69kg #15 坂口 大和(中央大2年/北陸学院) PG/186cm/79kg #17 横山 蒼太(東海大2年/実践学園) C/195cm/90kg #25 深澤 桜太(中央大1年/土浦日本大) C/200cm/95kg #27 坂本 康成(筑波大2年/中部大第一) SG/194cm/82kg #33 大館 秀太(東海大九州1年/金沢) C/200cm/92kg #60 佐藤 友(東海大1年/東山) PF/189cm/84kg #67 大橋 翔大(中京大2年/九州学院) C/201cm/80kg 大東文化大の西尾吉弘監督がヘッドコーチを務める今回のチームは、平均身長189.5cm、平均体重82.5kg、平均年齢19.3歳。これだけだとサイズが足りなさそうにも感じるが、フォワードとセンターの7人は195.5cmあり、センターの3人はいずれも200cm以上だ。最上級生となる3年生は福田(2018~19年のU16日本代表)、塚本(昨夏の第42回ウィリアム・ジョーンズカップ日本学生選抜、今年5月の第47回李相佰盃)とも日の丸を胸に戦った経験がある。福田は昨年の新人インカレMVPであり、塚本は今年スプリングトーナメントで優秀選手賞を受賞した。 7月に行われた第2回全日本大学バスケットボール新人戦で初優勝を達成した中央大からは、優秀選手賞を受賞した坂口と深澤が名を連ねた。坂口は得点力もあるが関東新人戦アシスト王に輝いたプレーメイクも魅力。U18日本代表の一員として今春ドイツでの第30回アルバート・シュバイツァー・トーナメントに出場した深澤は、サイズと運動能力を兼ね備えたビッグマンで、今大会ではフィジカリティーの強さで海外勢にどれだけ対抗できるかが楽しみなプレーヤーだ。 ガード陣では、FIBA U18アジア選手権大会2022に出場した実績を持ち、今年の関東新人戦でMVPと3P王に輝いた轟も注目の存在。その轟と関東新人戦の3P王の座を分かち合い、同大会で唯一平均20得点を超え得点王に輝いた菅野(平均20.2得点)の爆発力にも期待したいところだ。菅野は深澤とともに出場した第30回アルバート・シュバイツァー・トーナメントと、第31回 日・韓・中ジュニア交流競技会でU18日本代表に名を連ねたほか、福島ファイヤーボンズで2023-24シーズン特別指定選手として2試合に出場した実績もある。 唯一シューティングガードとして登録されている坂本は194cmとサイズもある。世界のベスト8入りを果たしたFIBA U19ワールドカップ2023の日本代表メンバーであり、昨年の新人インカレで優秀選手賞を受賞している。 ロスター12人全員が高いポテンシャルを持つ今回の日本学生選抜の初戦は、8月10日のGAME4。相手は韓国の大学王者、高麗大だ。第47回李相佰盃の韓国学生選抜に4人のプレーヤーを送り込んでいたチームであり、相手にとって不足はない。見応えのある一戦となるだろう。