<センバツ・頑張れ広陵!>元広島カープ投手・中田さん、母校で指導「恩返し」 プロの経験、後輩に /広島
プロ野球・広島カープの投手として活躍し、2022年に引退した広陵OBの中田廉さん(32)が学生野球資格を回復、「母校への恩返し」としてチームの練習に参加し手伝っている。技術指導だけでなく、コンディションの維持についてなどもアドバイス。先輩からのさまざまな話に、選手たちは向上心を持って熱心に聞き入っている。【安徳祐】 中田さんは2009年に広陵を卒業し、ドラフト2位で広島カープに入団。最速150キロに近い速球を武器に、22年に引退するまでカープに貢献した。引退後は高校生への指導に必要な学生野球資格を回復。「広島で長年活躍できたのも広陵のお陰。プロ時代の技術や経験を後輩たちに教えたい」と広陵に足を運び始めた。 12日には広陵グラウンドで熱い視線を送る中田さんの姿があった。紅白戦の様子を見て「(センバツ大会で)日本一になれる。投手や野手の仕上がりも早く、レベルの高さを実感する」と太鼓判を押した。紅白戦後は、投手陣に指導。自らが故障した経験を踏まえ「面倒くさくてもストレッチは1日に3回はしたほうがいい」「球数は少なくても良いから全力で投球する練習をする日を設けて、出力を維持したほうがいい」とアドバイスし「気になったことは気軽に聞いて」と後輩思いの面を見せた。投手陣は真剣な表情でうなずきながら聞いていた。 中田さんは「明治神宮大会で悔しい思いをしたからか、一生懸命に練習に取り組んで盛り上がりのあるチーム。応援したくなる」と期待していた。