那須町の朝日岳で登山をしていた４人が亡くなった山岳遭難事故から１年が経ちました。秋の登山シーズンを迎える中関係者は安全な登山を呼びかけています。 　２０２３年１０月６日、那須町の朝日岳で山岳遭難事故が発生したと通報があり、翌日の７日、登山道付近で６０代から７０代の男女４人が遺体で見つかりました。当時は風が強くいずれも死亡した原因は低体温症でした。 　栃木県警によりますと去年１年間に県内で発生した山岳遭難は７２件でした。遭難者の数は８２人でこのうち１０人が亡くなっています。過去５年間の特徴は年代別では６５歳以上が最も多く約４５％を占めています。 　秋の登山シーズンを迎える中、栃木県山岳・スポーツクライミング連盟の遭難対策委員長　増渕篤史さんは「山岳地帯は寒暖差が激しく現地の予想気温や風速の下調べを十分にして防寒対策をしてほしい」と呼びかけています。 　また「登山は「山頂に登る、到達する」という明確な目標があるために達成感を得やすいレジャーですが、山頂に到達することや、ご自身が思い描いたルートを踏破することに執着すると自然や他人からの警告が薄れてしまいがちです。登山を計画、実行する時にどのような行動をすれば安全に山を楽しんで自宅まで無事帰れるかを第一に考える事が重要」と話しています。