【沸騰化の処方箋】現代版・ジャックと豆の木!? 驚異の成長を遂げる木が地球を守る
目標は1億本以上の植樹!肥料や土を改良
早成桐は、すでに愛知県の知多半島にも植樹されていました。橋本さんたちが植樹していたこの土地は「耕作放棄地」だった場所。こうした土地を有効活用するため、全国で約2万本の早成桐が植えられてきました。
CO2吸収を目的に植樹される「早成桐」ですが、意外な使い道もされていました。それは、なんと「ギター」。橋本さんによると、通常の木材で作ったギターよりも軽く、よく音が響くのだそう。ほかにも、湿気やにおいを吸い取る長所を生かし、家具や内装材としての実用化を目指しています。
しかし、まだまだ早成桐の課題は多いそう。その課題について、「発芽率が非常に低いという問題もあるんですけど、なかなか難しいですね」と橋本さんは明かします。原因はわかっていませんが、植えた種のうち芽が出るのは半分にも満たないというのです。
安定して供給するため、橋本さんたちは肥料や土を改良する研究を実施。「(今後は)まとまった“植林団地”を作りたい。工業団地はありますけど、植林団地はないので。人生最後の集大成の仕事ということで、国内で1億本以上植えていきたい」と今後の展望について語りました。