46歳の東洋太平洋新王者・野中悠樹「次はもう一つの上のベルトを」
国内男子最年長のプロボクサーで4月に東洋太平洋スーパーミドル級王座を奪取した新王者の野中悠樹(46)=ミツキ=が25日、地元の兵庫・尼崎市の松本真市長を表敬訪問し、長年の夢である世界王座奪取へ決意を新たにした。 野中は4月6日に大阪・堺市で行われた同王座決定戦で同級7位のサム・ソリマン(50)=オーストラリア=に3-0で判定勝ち。46歳3カ月での日本ボクシングコミッション(JBC)公認タイトルの獲得は男子では自身が持っていた41歳2カ月を更新し、女子を含めても44歳7カ月でWBO女子アトム級王者になった池山直を抜き、国内最年長記録となった。 この日は獲得したチャンピオンベルトを持参して市役所を訪れ、「すごくうれしいのですが、最終目標は世界に挑戦し、タイトルを獲ること。次はもう一つ上のベルトを持ってあいさつに来たい」と決意を表明。44歳の松本市長は「私より2歳上の先輩がまだアスリートの世界で現役で活躍されているというのは驚異的で信じられない。毎日の積み重ねがあるからで本当に頭が下がる思い。これからもぜひ頑張っていただきたい」とエールを送った。 1999年11月にプロデビューした野中の戦績は53戦38勝(11KO)12敗3分け。これまでにスーパーウエルター級とミドル級で日本、東洋太平洋、WBOアジアパシフィック(AP)の王座を獲得している。 所属ジムの中村喜吉治会長によると、次戦はソリマン戦での負傷の回復次第ではあるが、12月の自主興行の中での試合を予定。「ゆっくりしてる暇はない」と世界戦実現のため、早期の世界ランク入りを目指してマッチメークしていく考えを明らかにした。