正捕手譲らん「来年も自分が一番試合に出るという気持ちで」今季巨人最多先発マスクの岸田行倫、倍増4300万円で更改
巨人の岸田行倫捕手(28)が27日、正捕手争いを勝ち抜く決意を示した。東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸2150万円から倍増の4300万円でサイン。チーム最多の72試合で先発マスクを任されたが、来季は再び競争が待つ。大城卓、小林に加えてチームはFA宣言しているソフトバンク・甲斐の争奪戦に参戦。激しさは増していくが、負けるつもりはない。「どのポジションでもライバルはいるので自分のやるべきことをやる。来年も自分が一番試合に出るという気持ちでやっている」と声を大にした。 貴重な日々を無駄にはしない。今季は自己最多の88試合に出場し、盗塁阻止率は12球団トップの4割7分5厘。バットでも打率2割4分2厘、4本塁打、26打点で、リーグVに貢献した。「いい経験をしたけど来年だめだったら、意味がない」。成長曲線を描く28歳は正捕手定着にはさらなる進化が必要と認識している。 勝敗に直結するポジションを担うために求められるのは信頼。「こいつだったら安心できるという信頼を得たい」。そのためにこれまでよりもコミュニケーションを密に取り、「自分の行動を周りの選手も見ると思うので意識したい」。扇の要らしい振るまいを日頃から心がける。 ゴールデン・グラブ賞の捕手部門では今季2位と躍進。「一度は取ってみたい賞。そのためにまずはチームの中で一番試合に出ること。捕手としてスキルアップして狙っていきたい」。争いを制し、不動の地位を築いていく。(宮内 孝太)
報知新聞社