『島耕作』基地建設めぐる描写…修正版配信・再謝罪 「改めて、沖縄の方々をはじめ…」 校了前の「実効力のある手段」も説明
漫画『社外取締役 島耕作』の沖縄の描写をめぐる騒動で、講談社のモーニング編集部は、弘兼憲史氏の連名であらためて謝罪するとともに、修正版の配信を順次開始したと伝えた。 【画像】『社外取締役 島耕作』沖縄の米軍記事建設めぐる内容を再謝罪・再発防止体制を説明(全文) 10月17日発売の「モーニング」に掲載された『社外取締役 島耕作』をめぐる騒動。米軍新基地建設に関連し「抗議する側もアルバイトでやっている人がたくさんいますよ 私も一日いくらの日当で雇われたことがありました」というセリフがあった。 10月21日付で、同誌編集部と弘兼氏は「本作執筆にあたり作者・担当編集者が沖縄へ赴き、ストーリー制作上必要な観光業を中心とした取材活動をいたしました。その過程で、『新基地建設反対派のアルバイトがある』という話を複数の県民の方から聞き作品に反映させました。しかし、あくまでこれは当事者からは確認の取れていない伝聞でした。にもかかわらず断定的な描写で描いたこと、登場キャラクターのセリフとして言わせたこと、編集部としてそれをそのまま掲載したことは、フィクション作品とはいえ軽率な判断だったと言わざるを得ません。読者の皆さまにお詫びするとともに、編集部と作者の協議の上、単行本掲載時には内容の修正をいたします」と報告していた。 その後、編集部より10月31日に「モーニング編集部としては今回の問題を踏まえ、今後の漫画作品内の表現において、編集部内に限らず他部署とも一層知見を共有する体制を作り、より深い協議を作者と重ね、再発防止に努めてまいります」、11月7日に「モーニング編集部は、上記の『漫画作品内の表現において編集部内に限らず他部署とも一層知見を共有する』ことを目指し、実効力のある手段として本誌校了前の段階で機微な表現については校閲・法務部門と共有し相談する体制を整えましたことをご報告いたします」と追記。 そして11月15日追記として、モーニング編集部・弘兼氏の連名で「『モーニング』46号掲載の『社外取締役 島耕作』STEP63の電子版につきまして、作品の一部を描き直した修正版の配信を11月15日以降、順次開始いたしました(具体的な配信開始日時はアプリ、プラットフォームごとに異なります)。今後刊行予定の単行本にも修正版を収録いたします」と発表。「改めて、沖縄の方々をはじめ、当該原稿によりご心痛を与えた皆様にお詫び申し上げます」とつづった。