おぼえておきたい!愛猫がてんかん発作を起こしたときのNG行動
もしも愛猫が「てんかん」の発作を起こしたら……。いざというときに慌てずに対応するには、猫のてんかんに関する正確な知識を身につけておくことが大切です。 猫がてんかん発作を起こした際のOK行動とNG行動について、日本獣医生命科学大学獣医放射線学研究室教授の長谷川大輔先生に伺いました。 【写真】気持ちよさそうに添い寝する2匹の日本ネコ
愛猫がてんかん発作を起こしても冷静に対応を
愛猫のてんかん発作を初めて見たときは、飼い主さんはショックを受けてしまうものです。「このままどうなってしまうの?」と思うものですが、重篤な場合を除けば発作は1~2分ほどで終わり、元に戻ることがほとんどです。パニックにならず、飼い主さんが冷静に対処することが、愛猫を守ることに繋がります。
てんかん発作中のOK行動
愛猫がてんかん発作を起こしている最中にできることとして、以下のようなことが挙げられます。 《周囲の危険なものや小さい子どもを遠ざける》 てんかん発作中の猫は意識がなくなり、意図せずに体が動き回ってしまうことがあります。小さな子どもやぶつかると危険なものは、猫の周囲から速やかに遠ざけてください。 《クッションなどを猫の周りに置く》 猫の体や頭が周囲のものにぶつかっても痛くないようにしてあげることも大切です。猫に直接触れないようにしながら、体の周りに柔らかいもの(クッションなど)を置いてあげるとよいでしょう。 《動画を撮りながら観察する》 発作中の猫の様子は、可能な限りスマートフォンなどで動画撮影をしてください。けいれん部分など、局所のアップではなく体全体と顔が写るように撮影することがポイントです。受診時に獣医師に動画を見せることで、診断の重要な手掛かりになります。
てんかん発作中のNG行動
発作中の猫には決して手を出さないでください。心配から思わず手を差し伸べたくなるかもしれませんが、距離を置いて見守りましょう。 とくに意識障害を伴う発作中に触ると、人が大ケガをするリスクもあります。
てんかん発作後のOK行動
《息が上がっていたら体を冷やす》 発作後に猫の息が上がっていたら、かかりつけ医に連絡して判断を仰いでください。必要に応じて、猫の脇の下に氷枕や濡れタオルをあてるなどして体を冷やします。 《猫が自分で動き出すまでは触らない》 発作が落ち着いたように見えても、体を起こしたり立ち上がったりするなど、猫が自分で動き出すまでは触れないようにしましょう。動画を撮影しながら見守ってください。 《発作中の様子を記録しておく》 発作中の愛猫の様子を覚えているうちに書き留めておきましょう。繰り返してんかん発作が起きる場合は、専用の手帳などを用意して、その都度記録するとよいでしょう。