世界一高い日本株恐怖指数、二番底警戒-急落備え十分で相場に耐性も
しかし、10日の取引では20台まで一気に急低下。JPモルガン証券の高田将成クオンツストラテジストはこの動きについて、行使価格3万5000円付近のプット(売る権利)を購入して事前に相場急落に備えていた投資家が利益確定で売却したのではないか、と分析する。
今回は備えがある中での株価下落であり、「ポジションの手じまいが玉突き的に手じまいを呼んだ8月のブラックマンデーに比べると、慌ててロスカット(損切り)を迫られるフローは限られている」と高田氏は話す。
野村証の須田氏も、日経平均VIが落ち着くには数カ月程度かかるとの見方を示しつつ、日中の価格変動実績から算出される日本株のリアライズドボラティリティーが相当な水準まで上昇したことで「投機筋も以前よりポジションを大きく取るのが難しくなっている。そこがメルトダウン前とは全く違う状況だ」と指摘した。
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Hideyuki Sano