「103万円の壁」見直しなら50億円減収 青森・八戸市が見通し 市税17%相当「国や地方にはマイナス」
年収103万円を超えると所得税が生じる「103万円の壁」に関し、青森県八戸市の熊谷雄一市長は21日の記者会見で、仮に非課税枠が178万円に引き上げられた場合の同市の減収は50億円程度と見込まれ、「財政への影響は大きい」との認識を示した。 市財政課によると、年間の市税は290億~300億円程度で、50億円は市税の約17%に当たる。熊谷市長は「個人にとっては減税でプラスだが、国や地方にとってはマイナス。地方の財政運営に支障をきたさないよう、代替財源の確保を含めて慎重に検討してほしい」と国に要望した。制度見直しの議論自体については、賛否の回答を控えた。