未利用魚サブスク「フィシュル!」、Mizkanコラボに手応え 『味ぽん』と魚の相性の良さアピール
ベンナーズは今年9月、未利用魚のサブスクリプションサービス「フィシュル!」において、「味ぽん」で有名なMizkan(ミツカン)とコラボレーションした商品を発売した。ベンナーズの執行役員/SCM部部長の円城寺椋氏は「Mizkanとコラボすることで、今までにない新たな未利用魚の楽しみ方を提案できると思っている」と話す。 ベンナーズが展開する「フィシュル!」では、サイズが規格外だったり、鮮度が落ちやすいなどの理由で一般市場に流通しない魚を加工・販売している。使用している魚は全て天然国産で着色料、保存料は使用していない。自社で魚や調味料などの仕入れから加工・製造までを一気通貫で展開している。 今回、Mizkanとコラボした経緯について、「Mizkanの九州支社の方が興味を持ってくれたことがきっかけだった。Mizkanは当時、もったいない野菜を活用する活動を行っており、野菜だけでなく、魚でもできないかと打診をいただいた」(ベンナーズ 円城寺部長)と説明する。 Mizkanにとっても利点がある。 「Mizkanは『味ぽん』を発売してから今年で60周年を迎える。この60周年を機に『いつもの味をぽん!と変えよう』というキャッチコピーで、普段の食事にひと手間加えるだけで手軽に味の幅を広げることができる価値を広めたいと考えている。企業とのコラボを通してこの価値を多くの生活者に体感していただきたい」(Mizkan マーケティング本部 マーケティング企画1部 調味料2課 杉野健氏)と話す。 べンナーズと共同で商品を開発することで、「『味ぽん』は魚とも相性がいいということを伝えたい。今まで『味ぽん』を聞いたことはあっても利用したことのない人に知ってもらうことができ、ひいては『味ぽん』の購入にもつながると期待している」(同)と話す。 コラボ商品として、味ぽんと旬の未利用魚を使った限定パック「ぽん酢マリネ(生食用)」と「バターぽん酢(加熱用)」を開発した。定期便会員向けの単品商品として、期間限定で販売する予定だ。コラボキャンペーン時には新規会員向けにプレゼントも行った。 商品の認知を拡大するため、「味ぽん」の公式Xでプレゼントキャンペーンを実施し、認知拡大に注力した。 キャンペーンに関する投稿へのコメントは3000件、リポストは6012件、「いいね」は3000件を超えた。 「想定以上のコメントなどが寄せられた。詳細を見ると、新規のフォロワーが多く、『味ぽん』をフォローしていない人が、このイベントをきっかけにフォローして応募してくれたと思っている。ベンナーズでも似たような動きが起きており、双方で新規の方を獲得できたと推測している」(Mizkan 杉野氏)と話す。
日本ネット経済新聞