【RWS】伊藤紗弥が日本人女子初の快挙に挑む、元K-1王者パヤーフォンとの再戦でラジャダムナンスタジアム王座決定戦
2024年10月19日(土)タイ・ラジャダムナンスタジアム『RWS』(U-NEXT配信)にて、日本女子ムエタイ界の至宝・伊藤紗弥(尚武会)がついにラジャダムナンスタジアム王座獲りに挑むことが決まった。 【写真】RWSから発表されたパヤーフォンとの対戦画像 伊藤はジュニアキックで数々のタイトルを獲得。2012年12月には中学2年生にしてタイでWPMF女子世界ピン級暫定王座に就いた。2014年4月に国内で正式にプロデビューを果たすと、国内外の強敵を相手に快進撃を続けWPMF・WMC・WBCムエタイと女子世界王座の三冠を制覇。2021年4月にBOM女子ピン級(-45.53kg)初代王座、11月にBOM女子ライトフライ級(-48.98kg)王者になると、2022年5月にはナムワンを破りIPCC世界女子アトム級王者となって世界四冠王に。 2022年10月にはさらに上の階級である-50kgで『MUAYTHAI SUPER CHAMP』のトーナメントに参戦も決勝で涙を飲んだ。2023年3月にはタイ・パタヤで勝利し、IMSA王座を新たに獲得。9月の『RWS』でモンクッペットに判定負けを喫し、RWSでの2分3R制を踏まえてパンチを強化して11月のBOMでは予告通り左フックでミンタを2RでKOした。 12月にはラジャダムナンスタジアムで初勝利、2024年1月の『TOP BRIGHTS』ではサネーガームとの再戦で返り討ち、そして2月のRWS JAPANではノンミンを2RでKO、4月の同大会では元K-1王者のパヤーフォンも判定で破り、5月には『ムエローク』でペチャサンジャンに2RでKO、7月にはラジャ4位のノンパーフォンとの熱戦も制して7連勝中。 1945年に創立され、コロナ禍前までは女性がリングに上がることはおろかリングに触れることさえも許されなかったムエタイの聖地ラジャダムナンスタジアム。しかし、時代は変わって女人禁制が解け、2023年12月のRWSにて遂に78年の歴史上初となる女子王座が認定され、ソムラサムミー・マノップムエタイジムが女子バンタム級王座に就いた。 伊藤は「今まで触ることすらできなかったラジャダムナンスタジアムで女性が戦えることになり、先日初となるラジャダムナンスタジアム女性のベルトが出来たと発表されました。まだ私の階級でのベルトはありませんが私の最後の目標ができました」と、リングに上がることも夢の話だった憧れのムエタイ2大殿堂のひとつ、ラジャダムナンで女子王座が誕生したことでこれを“最後の目標”に定めたことをSNSに記していた。 RWS初出場では敗れた伊藤だが、その後はRWSが用意した選手を次々と撃破。そしてついに今回、ラジャダムナンスタジアム認定女子ミニマム級王座決定戦に出場することが発表された。 対戦相手は、4月のRWS JAPANで対戦したパヤーフォン・バンチャメーク(タイ)。元WPMF世界女子ピン級王者。2017年11月に初来日するとムエタイの試合で3連勝。2019年10月にKrush初参戦でKrush女子アトム級王者・高梨knuckle美穂に挑戦し、延長戦の末に敗れたものの高梨を苦戦させた。2022年6月の「K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント」の1回戦でMIO、決勝では菅原美優を破り、タイ人女性初のK-1王者に就いたが、2023年3月の初防衛戦で菅原美優にリベンジを許し、王座を失った。7月には松谷綺に判定負け、ムエタイルールに復帰して2024年4月に伊藤と対戦したが判定で敗れた。従姉妹は大人気の韓国の4人組ガールズグループ「BLACKPINK」のメンバーであるLISA。 伊藤戦はムエタイルール復帰戦で、本調子ではなかったと伊藤との再戦を臨んでいたというパヤーフォン。7月の再来日では5戦無敗で勢いに乗っていたカナ・ウォーワンチャイをヒジで流血させ、ヒザで圧倒して勝利している。 ホームでのリベンジに燃えるパヤーフォンか、日本女子初のラジャダムナン王者の快挙を狙う伊藤か。日本女子ムエタイ史上最大の決戦が行われる。
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