上司に「年賀状やめます」は失礼? 年賀状をやめるメリットや伝え方のポイントを解説
新年に向けて、友人や親戚、上司、同僚に年賀状を送ろうとしている方も多いでしょう。ただ、ここ数年はSNSの普及や環境への配慮など、さまざまな理由で「年賀状を出さない」という人もいるようです。ただ、上司に年賀状を送らないのは失礼に当たるのでは、と心配になるかもしれません。 本記事では年賀状をやめるメリットや、年賀状を辞退すると伝えるときのポイントをご紹介します。
加速する「年賀状離れ」
SNSなどで新年のあいさつを送り合う文化が浸透し、年賀状を送らない人が増えています。 日本郵便によると、2024年用の年賀はがきの当初発行枚数は約14億4000万枚です。2023年用と比べて12%、約2億枚減少しました。また、2004年用の発行枚数は約44億4780万枚でした。この20年で約3分の1にまで減少していることが分かります。 株式会社アイスタットが2023年11月に公表した「年賀状離れ」に関するアンケートによると、2024年の年賀状について「出す」と回答した人は51.3%、「出さない」と回答した人は48.7%でした。「出す」方がやや上回っているもののほとんど差はなく、半数が「出さない」という選択をしています。「年賀状離れ」が加速していることは明らかでしょう。
年賀状をやめるメリット
年賀状をやめると、主に次のようなメリットがあります。 ■コストを削減できる 年賀状をやめると、年賀状にかかっていたコストを削減できます。無地の年賀はがきは1枚当たり63円ですが、表面に宛名、裏面にイラストや写真をプリントするとさらに費用がかかります。 日本郵便が販売するイラストタイプの年賀はがきは、1枚当たり230~660円程度で、写真をプリントすると1枚当たり300~400円程度です。宛名印刷は基本料金1100円に加えて、枚数に応じて1枚当たり31円の費用が発生します。 前述のアイスタットの調査によると、2024年用の年賀状の送付予定枚数は17枚です。仮に表面に宛名、裏面に写真をプリントした年賀状を17枚用意すると、かかる費用は次のとおりです。 ●宛名印刷:1100円+31円×17枚=1627円 ●写真プリント:300円×17枚=5100円 合計:6727円 年賀状を出す枚数が多い方であればあるほど、年賀状をやめる金銭的なメリットは大きくなると言えるでしょう。 ■時間の節約になる 年賀状をやめることで、年賀状にかけていた時間を節約できます。 具体的に発生する作業は送付する人のリストアップ、年賀はがきのデザインの選定、年賀はがきの買い出し、プリントの依頼、宛名やメッセージの記入、ポストへの投函作業などです。 何かと忙しい年末にこれらの手間がなくなるのは、大きなメリットですよね。 ■年賀状をやめる際の伝え方は? 年賀状を送らないと伝えるとき、以下のような伝え方が考えられるでしょう。 ●高齢(年祝い)や終活を理由として伝える ●子どもの成長を理由として伝える ●SDGsなど環境への配慮を理由として伝える いずれにしても、「面倒だから」「節約になるから」と思われないよう注意し、今後も年賀状以外の手段で交友関係を続ける意思を伝え、今後の関係を良好に保つことができるよう努めることが大切です。