今週末(11月16日・17日)の紅葉見頃はここ!まもなく見頃を迎えそうな全国の紅葉名所ガイド
11月も気付けば折り返しに差し掛かり、全国的に紅葉見頃のシーズンが到来している。今回は今週末(11月16日(土)・17日(日))に美しい光景を楽しめそうな全国の紅葉スポットをピックアップして紹介する。 【写真】今週末見頃を迎えそうな全国の紅葉スポットを写真で見る ※各スポットの見頃は2024年11月13日時点の情報です。最新の情報は公式サイト等をご確認ください。 ※そのほかの内容は取材時点の情報です。また、写真は2023年以前のものです。 ■【東北】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【東北・秋田県】角館 / 黒板塀の町並みに映える美しい紅葉 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 角館は、秋田藩の支藩、佐竹北家の城下町として栄えた町。400年以上の歴史を誇り、武家屋敷が保存され当時の面影をとどめている。春の桜が有名だが、秋の紅葉も目を見張るほど素晴らしい。例年、10月下旬から11月中旬にかけて、カエデ、イチョウが赤や黄色に色づく。黒板塀が続く道に紅葉が舞い、幻想的な世界にまぎれ込んだような感覚を味わえる。 ■【東北・岩手県】盛岡城跡公園(岩手公園) / 紅葉と石垣のコントラストが美しい 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 北上川と中津川の合流地点に位置する丘陵地を利用し、南部信直によって築かれた盛岡城。天守などの建造物は、明治維新後の明治7年に払い下げられたが、風格ある石垣と城跡を整備してできた盛岡城跡公園(岩手公園)は現在も親しまれている。9ヘクタール以上の広大な土地に、石川啄木の歌碑をはじめとするさまざまな文学碑やもりおか歴史文化館など、文化に触れることができるスポットが多く存在する。秋の紅葉シーズンには貴重なモミジ・カエデ類など400本以上の木々が赤や黄に色づき、大勢の市民や観光客で賑わう。例年10月下旬から、イロハモミジ、イタヤカエデ、ナナカマドなどが見頃を迎える。 ■【東北・宮城県】円通院 / 歴史に裏打ちされた紅葉が見物 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 伊達政宗公の嫡孫光宗公の霊廟。宮城県・円通院の御霊屋・三慧殿は、1985年(昭和60年)に国重要文化財に指定されている。厨子には支倉常長がヨーロッパから伝えたと言われるバラや十字架が描かれ、小堀遠州作と言われる日本庭園も非常に美しい仕上がりだ。秋の紅葉の時期も美しく、例年、10月下旬頃からイロハモミジやコハウチワカエデ、ノムラモミジなどが色づき始め、11月下旬にかけて見頃となる。 ■【東北・福島県】花と歴史の郷 蛇の鼻 / 約500本のカエデが園内を赤く染める 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 明治の末に建てられた豪農伊藤家の別邸「蛇の鼻御殿」がある園内は、季節ごとに咲く美しい花々に彩られる。樹齢100年を超えるカエデが500本以上あり、10月下旬頃から徐々に色づきはじめ、園内を真っ赤に染めていく。カエデの中には幹周りが2メートル近い大樹もあり、見応えは十分。擂鉢(すりばち)池の水面には紅葉が鏡のように映り込み、この時期だけの優美な光景を楽しめる。紅葉と合わせて、キクやサザンカなどが花開く姿も園内で鑑賞することができる。また、2024年10月26日から11月24日(日)の期間は、もみじ祭りが開催。 ■【関東】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【関東・栃木県】塩原 / 温泉が点在する渓谷の吊り橋から眺める紅葉美 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 栃木県の那須塩原市には、渓谷を造り出した箒川(ほうきがわ)に沿って泉質の異なる温泉が点在し、塩原11湯と言われている。塩原もの語り館の裏手に架かる紅の吊橋の周辺は、秋の紅葉シーズンになると一面真っ赤に染まる。紅葉と流れる箒川の渓谷のコラボレーションも魅力。遊歩道も整備されており、自然を満喫できるハイキングコースがある。紅葉狩りには全長約8キロメートル、所要時間4時間の「回顧コース」や、箒川ダムの景観も楽しめる「やしおコース」がおすすめ。例年、10月中旬頃からカエデやツツジ、ブナ、ナラ、カラマツなどが色づき始める。10月下旬から11月中旬が紅葉の見頃であり、一面真っ赤に染まる様が美しい。 ■【関東・群馬県】伊香保温泉 / ライトアップに映える紅葉の取り合わせが美しい 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 名湯として知られる群馬県伊香保温泉。その湯元である河鹿橋付近には榛名山系の豊かな自然に育まれた、モミジが毎年10月20日頃から一斉に色づき始める。11月上旬にはピークを迎え、素晴らしい紅葉を楽しむことができる。2024年10月22日から11月10日にかけてライトアップの実施が予定されており、紅葉が真っ赤に燃えているように見えるほど迫力がある。 ■【関東・群馬県】妙義山 / ダイナミックな山容を彩る紅葉を満喫 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 群馬県妙義山は、白雲山、金洞山、金鶏山の総称で、上毛三山の1つ。奇岩怪石が織りなす景観が見事な日本三奇勝に数えられ、険しい岩肌と色づく樹木のコントラストが美しく、紅葉シーズンは特に人気が高い。中でも、富岡市と下仁田町を結ぶ妙義紅葉ライン(県道196号)の沿道にある妙義山パノラマパーク周辺では、絶景はもちろん、温泉や道の駅、2023年夏にリニューアルオープンした妙義ビジターセンターなど楽しみ方も多彩。 ■【関東・茨城県】竜神峡・竜神大吊橋 / 長大な吊り橋から錦に染まる竜神峡を眺める 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 竜神川の浸食作用によってできた、V字形の渓谷が美しい竜神峡。竜神大吊橋は、その下流を堰き止める竜神ダムの100メートル上空に架けられた日本最大級の長さを誇る歩行者用吊り橋。長さ375メートルの空中回廊からは四季折々の大自然のパノラマが広がる。秋には竜神峡にひろがる渓谷が錦に彩られ、天気がよければ遠く阿武隈山系の山並みの紅葉も見渡せる絶景スポットになっている。 ■【関東・茨城県】永源寺(もみじ寺) / 境内が色鮮やかなモミジに埋め尽くされる「もみじ寺」 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 茨城県にある永源寺は1446年(文安3年)に創建された曹洞宗の寺院で、芸能の神である弁財天を祀る、大子七福神巡りの七番寺。通称「もみじ寺」とも呼ばれるほどの紅葉の名所でもあり、紅葉の時期に赤や黄色に色づいたモミジに埋め尽くされる境内の風景は、日本の美しい秋を感じさせ、まるで京都にいるかと思わせるような素晴らしさだ。例年、10月下旬頃からモミジやケヤキ、カエデが色づき始め、11月上旬から11月中旬頃にかけて紅葉が見頃を迎える。 ■【関東・茨城県】袋田の滝 / 日本屈指の名瀑が艶やかな紅葉に染まる 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 茨城県にある、高さ120メートル、幅73メートルの大きさを誇り、日本三名瀑の1つに名を連ねる袋田の滝。流れが四段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」とも呼ばれ、四季折々の表情を見ることができる。秋には、滝を囲うようにイロハカエデやオオモミジをはじめクヌギ、ナラ、ヤマウルシなどが赤や黄色に色づく。紅葉の時期の光景の美しさは、西行法師が詠んだ歌「花紅葉(もみち)経緯(たてよこ)にして山姫の錦織出す袋田の瀧」からもうかがい知ることができる。 ■【関東・埼玉県】鳥居観音 / 広い敷地内で紅葉と建造物を楽しむ 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 埼玉百選に選ばれた観光名所で、西遊記でお馴染みの「玄奘三蔵法師霊骨」が祀られている。東京ドーム6.5個分ほどの約30万平方メートルの広さの山内各所には、開祖平沼彌太郎氏(雅号・平沼桐江)が30年以上の歳月をかけて築いた建造物があり、秋になると山の美しい紅葉と合わせた景色が楽しめる。10月下旬から11月中旬にかけて見頃を迎えモミジが色づく。 ■【甲信越】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【甲信越・山梨県】河口湖 / ライトアップされたもみじ回廊で、紅葉越しの富士山が楽しめる 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 標高1300メートルの天下茶屋や、830メートルの河口湖、それぞれの移りゆく紅葉が楽しめる。また、約100本の巨木もみじ(もみじ回廊)や約1.5キロメートルのもみじ並木(もみじ街道)がゆったりと心を癒やしてくれる。ライトアップもあり、ライトに照らされた色鮮やかな紅葉の中に浮かび上がる富士山の姿が楽しめる。例年、10月下旬から11月下旬頃にかけて、紅葉の見頃となる。 ■【甲信越・山梨県】南伊奈ヶ湖周辺 / 湖面に映る紅葉が見事 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 櫛形山の中腹に位置し、県民の森の中にある南伊奈ヶ湖は、標高約890メートル付近にある湖。湖を一周できる木立に囲まれた遊歩道を歩くと、自然を身近に感じることができる。緑色の湖面に映る紅葉の景色も美しく、自然の豊かな色彩とゆっくり流れる時間が心と体を癒やしてくれる。例年、10月下旬から11月中旬頃が紅葉の見頃となる。 ■【甲信越・長野県】富士見台高原 / 空中散歩で味わう絶景 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 10月中旬から始まる富士見台高原(標高1739メートル)の紅葉は、色づく景観が山のふもと、中腹、山頂と3段階で楽しめ、リフトでは紅葉を眺めながらの空中散歩が味わえる。歩くのに自信がない人でも、高原バスを利用すれば車窓から紅葉を楽しめ、この季節だけに見られる雲海と南アルプスからのご来光もいっぺんに味わえる。全長約2500メートル、標高差600メートルのロープウェイからは、高地になるにつれ深まりゆく秋の様子が見られる。 ■【甲信越・長野県】高瀬渓谷 / 静かな佇まいの県内有数の景勝地 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 高瀬渓谷は、高瀬川に沿って連なる大町ダム・七倉ダム・高瀬ダムの3つのダムと、葛温泉を含む周辺一帯を指す。雄大な自然の中に突如現れる巨大なダムの風景は、まさに圧巻。おすすめのポイントは、高瀬ダム堰堤から見下ろした紅葉と、高瀬トンネル手前の北葛沢や尾入沢大橋から見る渓谷の紅葉だ。また、七倉ダムや大町ダムを彩る紅葉の変化も見応えがある。 ■【甲信越・新潟県】弥彦公園(もみじ谷) / 朱色の観月橋と鮮やかに色づいた紅葉が見事 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 滝や渓流、トンネルなど日本の風情を感じられる公園。約4万坪におよぶ広大な園内の秋は、最も美しく鮮やかに彩られる季節で、朱色に塗られた観月橋と紅葉が織りなす景色が訪れる人の心を和ませる。例年、10月中旬から11月中旬にかけて木々が色づく。また、「もみじ谷」は観光の名所としても知られ、景観と調和がとれた厳かな空間に包まれたさまは壮観だ。 ■【北陸】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【北陸・石川県】那谷寺 / 白い奇岩と紅葉のコントラストが鮮やか 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 2015年にフランスの旅行ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に石川県南加賀から初めて掲載され、一つ星に格付けされた寺院。23万平方メートルの境内には重要文化財が点在する他、紅葉時にはイロハモミジ、ヤマモミジ、ハウチワカエデなどが赤々と色づき、白い奇岩遊仙境の岩肌に映える。 ■【北陸・石川県】鶴仙渓 / 紅葉を眺めながら楽しむ散策 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 石川県の鶴仙渓は、大聖寺川の清流のうち黒谷橋からこおろぎ橋までの約1.3キロメートルの区間を指す。渓流沿いには遊歩道が設けられており、秋の紅葉シーズンには鮮やかに色づいた木々を眺めながら散歩を楽しむことができる。例年11月上旬頃からモミジやカエデ、ケヤキなどが色づき始め、11月中旬から下旬頃にかけて見頃を迎える。一番の名所である「こおろぎ橋」は2019年10月12日に架け替えが終了し、新生「こおろぎ橋」として生まれ変わった。 ■【北陸・福井県】九頭竜湖 / 紅葉に囲まれた中で楽しめるアウトドア体験 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 標高約600メートルに位置する九頭竜湖は、日本紅葉100選にも選出されている紅葉の絶景スポット。ロックフィルダムという日本では珍しい石積みのダムによって作られた湖は雄大なスケールで、10月中旬になると周辺の山肌に自生するブナやモミジなどの木々がみるみる色づき、深いブルーの湖面と赤や黄色の紅葉が織りなす絶好のコントラストを堪能することができる。釣りやカヤック、キャンプなどのアクティビティをしながら、秋を満喫することもできる。 ■【東海】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【東海・愛知県】大井平公園 / 豊田の奥座敷いなぶ大井平公園の紅葉 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 愛知県にある、稲武の紅葉の名所として有名なスポット。約520本のカエデやイロハモミジ、イチョウが植えられている。名倉川沿いにあるため、秋には川面に美しい紅葉が映し出されるさまも美しく、常緑樹の緑と赤、黄色のコントラストも魅力のひとつ。公園内は遊歩道も整備されていて、ゆったりと過ごすことができる。例年、10月下旬から11月上旬頃から色づき始め、11月上旬から11月中旬頃にかけてが紅葉の見頃の時期となる。 ■【東海・岐阜県】付知峡 / 攻橋や本谷橋から眼下に広がる景色はまさに絶景 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 森林浴の森日本100選と岐阜県の名水50選に指定されている、岐阜県中津川市にある付知峡。木曽御岳の裾野から真弓峠へと裏木曽連峰が冬の装いをはじめる頃には紅葉の真っ盛りとなり、青川と称される付知川の清流にあでやかな紅色が映える。攻橋や本谷橋から眼下に広がる秋の紅葉は絶景で、紅葉と川の流れの美しさを一緒に見られる。例年、10月下旬頃からモミジやナナカマド、ミズナラ、ブナ、シロドウダンツツジなどが色づき始め、11月上旬頃が紅葉の見頃となる。 ■【東海・岐阜県】恵那峡県立自然公園 / 大自然が創る芸術、秋は湖面を彩る紅葉 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 大自然が創る芸術の美しさに満ちた恵那峡。恵那峡は約100年前に大井ダムで木曽川をせき止めて作られた人造湖があり、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は水鳥が多く集まり、四季を通じてさまざまな景観を堪能できる。天然記念物の傘岩周辺ではモミジが色濃く紅葉し、湖面を彩る。「飛騨・美濃紅葉33選」に選ばれた紅葉の名所としても知られる。例年の紅葉の見頃は、11月上旬から中旬頃にかけて。 ■【東海・静岡県】井川湖 / 紅葉と南アルプスの迫力の大パノラマ 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 1957年(昭和32年)、「井川五郎ダム」の建設に伴って造られた周囲約10キロにおよぶ湖。10月下旬から11月下旬にかけて、コナラ、クヌギ、カエデなどの樹木が色づき、美しい景色を楽しめる。湖面に映る紅葉と南アルプスの大パノラマは迫力満点。フォトスポットとしても人気の夢の吊橋、井川大橋や湖内を運航する井川湖渡船からの眺望をはじめ、鉄道の廃線敷を利用した遊歩道の廃線小路など、様々なポイントで秋色に染まった紅葉風景を見ることができる。 ■【東海・静岡県】寸又峡 / エメラルドグリーンの川面に紅葉が映える 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 静岡県大井川支流の寸又川の峡谷で、秋には木々が赤や黄色に色づき、鮮やかな景観が楽しめる。夢のつり橋や、かつて森林鉄道が通っていた飛龍橋などからの眺望は見事。温泉街から、夢のつり橋、飛龍橋をめぐる遊歩道コースが整備されており、約90分で周遊できる。 ■【関西】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【関西・滋賀県】比叡山 / 深山の紅葉を眺めながら比叡山延暦寺へ 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 滋賀県比叡山の紅葉は平地より一足早く、深山の趣もひとしお。中でも紅葉祭り「比叡のもみじ」は、紅葉が最も見事な横川地域で行われる。比叡山へは比叡山ドライブウェイで上ることができる。このドライブウェイは比叡山の山ひだを縫って走りカーブが多いが、京都、大津市街、琵琶湖が望める快適な展望コースとなっている。また、この終点となる延暦寺根本中堂から横川地域のある奥比叡ドライブウェイに続いている。2024年10月26日~11月24日(日)には、もみじまつりが開催。 ■【関西・京都府】高雄(神護寺) / 紅葉越しに見る神護寺の荘厳さはひときわ 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 高雄、槇尾、栂尾は三尾と言われ、いずれも京都府京都市北西部の紅葉の名所として知られる。特に高雄山の中腹にある神護寺は、京都市内でも早めに色づき始める、京都屈指の紅葉の名所。秋には、山門への古びた石段に赤や黄のカエデが葉を落とす風景や、境内に入ると葉の合間にお堂や塔が見え隠れする情趣たっぷりの景色が楽しめる。金堂前の石段、両側のモミジが美しく、見頃の最盛期を過ぎた晩秋の境内を埋める散りもみじも風情にあふれている。 ■【関西・奈良県】吉野山(上千本) / 桜の名所は秋の紅葉も絶景 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 奈良県大峰連山の北端から南へ約8キロメートル続く尾根一帯が吉野山。春には3万本ある桜の木が満開となるが、秋にはその葉が見事に紅葉する。サクラモミジの紅葉は、カエデモミジよりも早く色づく。標高差があるので、山頂から麓へと徐々に色づいていく様子も観察できる。 ■【関西・兵庫県】六甲高山植物園 / 多彩な植物の紅葉を楽しめる植物園 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 兵庫県神戸市六甲山の山頂付近、海抜865メートルにある植物園。北海道南部に相当する気候を利用して、高山植物を中心に、世界の寒冷地植物など約1500種が栽培されている。秋の紅葉の時期になると、イロハモミジ、オオモミジをはじめとするカエデ類や、ブナ、カラマツ、シロモジ、ツツジ類が、例年10月中旬頃から色づき始める。園内を錦絵のように鮮やかに染め上げ、11月中旬頃まで見頃が続く(ピークは11月上旬まで)。また、普段なかなかお目にかかれない多種多様な高山植物も栽培しており、チングルマなどの紅葉も楽しめる。 ■【関西・兵庫県】白毫寺 / 赤く色づいたモミジとムクロジの葉の黄色が鮮やか 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 白毫寺は兵庫県丹波市にある。山紫水明の環境に囲まれた境内には、人間の世界と仏の世界を結ぶといわれる太鼓橋があり、橋下には数百尾のニシキゴイやマゴイが悠々と泳ぐ心字池がある。このあたりは、4月の桜に始まり、フジ、セッコク、スイレン、ハスと四季の花々が楽しめる。秋を迎えると真っ赤に染まったモミジに、ムクロジの葉が黄色のアクセントを加え、錦織りなす光景を眺められる。例年11月上旬から下旬頃にかけてが、紅葉の見頃の時期となる。 ■【関西・兵庫県】武田尾温泉 / 武庫川の山と渓谷に抱かれた武田尾温泉 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 兵庫県宝塚市に位置し、閑静な渓谷の中で源泉かけ流しを楽しめる温泉地。大阪駅から電車で約40分とアクセスが良く、隠れ家風のリゾートとして利用できる。河川と山々に囲まれた風情のある景観は訪れる人の心を癒す。温泉宿「武田尾温泉 紅葉舘 別庭 あざれ」の周辺では、例年11月上旬頃から色づき始め、中旬頃にピークを迎える。大浴場露天風呂からも鮮やかな景色が楽しめる。 ■【中国地方】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【中国・岡山県】奥津渓 / 10万人の人出で賑わう紅葉の絶景スポット 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 岡山県有数の紅葉スポットで有名な全長約3キロメートルの奥津渓。川床の岩盤にできた臼淵の甌穴(おうけつ)群は全国的にも貴重なもので、中には50万年前に形成されたものもあるという。秋にはイロハモミジやカエデ、イチョウといった多くの木々が彩りを見せるが、特に大釣橋付近が絶景ポイントだ。例年、10月中旬頃から色づき始め、10月下旬から11月中旬頃が紅葉の見頃の時期となる。 ■【中国・岡山県】蒜山高原 / 紅葉ドライブにぴったりの観光道路も 色づき状況:色づき始め(※2024年11月13日現在) 岡山県にある標高約500~600メートルのなだらかな高原地帯で、西日本屈指のリゾート地でもある。例年、10月下旬頃から色づき始め、11月上旬頃に紅葉の見頃を迎える。蒜山と大山を結ぶ観光道路、蒜山大山スカイラインは紅葉を楽しみながらのドライブに最適なスポットの1つ。ブナの原生林やカエデなどの紅葉、ススキの群生をはじめ、鬼女台からは大山の眺めを楽しめる。 ■【中国・広島県】矢野温泉公園 四季の里 もみじ谷園 / 国指定天然記念物の矢野岩海がある紅葉名所 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 国民保養温泉地矢野温泉や、巨大な岩が重なり合った国指定天然記念物の矢野岩海がある総面積15ヘクタールの「矢野温泉公園 四季の里」のなかにあるもみじ谷園は紅葉の名所で、秋になるとブナやモミジ、カエデなどの木々が鮮やかに色づく。一面を彩る例年10月下旬から11月中旬頃にかけてが、紅葉の見頃の時期となる。 ■【四国】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【四国・徳島県】雲辺寺 / 四国霊場の最高峰で鮮やかに色づくモミジ 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 雲辺寺山(標高927メートル)の山頂にあり、四国霊場で最も高いところに位置する雲辺寺は、麓より半月程早く紅葉するため、一足先に楽しむことができる。境内には約500本のモミジやイチョウが自生しているため、散策しながら楽しめる。例年の紅葉の見頃は11月中旬頃。 ■【四国・香川県】大窪寺 / カエデやイチョウが境内を彩る 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 大窪寺は四国霊場第88番札所、結願の寺。標高774メートルの女体山のふもとにあり、奇岩に覆われた胎蔵ヶ峰を背景に本堂とそれに続く二重多宝塔が静かなたたずまいを見せる。大師堂横にある宝杖堂にはお遍路さんを支えてきた金剛杖が奉納されている。秋の紅葉の時期には、境内のカエデやイチョウ、イロハモミジなどが色づき、彩りをそえている。例年、10月下旬から12月上旬頃が、紅葉の見頃となる。 ■【四国・愛媛県】小田深山渓谷 / 20種類以上のモミジで彩られる絶景スポット 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 仁淀川水系の源流域のひとつであり、四国随一の渓谷美が楽しめる。秋の紅葉、春の新緑、河原の石や岩肌、川の水面、それぞれにとても鮮やかな色彩があり、どこを見ても美しさを感じることができる。渓谷を流れる黒川の流れは穏やかで、清流の音や野鳥たちの声に癒やされる。渓谷沿いに1.5キロメートルの遊歩道が整備されているのもうれしい。 ■【四国・愛媛県】面河渓 / 白い岩肌を黄、赤の紅葉が彩る 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 石鎚山の南麓に広がる渓谷で、奇岩やエメラルドグリーンの清流が流れる国指定の名勝地。透明度の高い川は遊歩道からでも川底が見えるほど。季節ごとに異なる景色を楽しめるが、秋の紅葉が特に人気だ。紅葉する樹木の数が多いため、紅葉を楽しめるスポットが点在している。紅葉は10月中旬頃から色づき始め、見頃の10月下旬から11月上旬頃になると、白い岩肌に黄、赤の紅葉という素晴らしい景観が楽しめる。 ■【九州】今見頃・まもなく見頃を迎えそうな名所 ■【九州・福岡県】呑山観音寺 / 多種多様の木々が境内や参道を真っ赤に染める 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 福岡県にある、昔からのみやまさんの愛称で親しまれる高野山真言宗の別格本山。心願成就を祈願するため多くの人々が参拝に訪れる。秋は紅葉のスポットでもあり、10月下旬から境内や参道の多種多様の木々が紅葉し始め、11月に見頃を迎える。特に本数が多いのはモミジ、ドウダンツツジで共に約1000本ある。本堂へ向かう道中の階段の周囲を深紅のモミジが彩る様子が美しい。 ■【九州・佐賀県】シチメンソウ群生地 / 有明海を赤く染める幻想的な風景 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) シチメンソウとは、草丈20~40センチメートルのヒユ科の一年生草木。風波や潮流が少ないところでしか育たず、塩水に耐える植物であることから塩生植物とも呼ばれている。秋になり、まるで山々の紅葉の様に色づく様は、佐賀市南部の有明海の風物詩として知られている。例年、10月下旬から11月中旬にかけて、紅葉の見頃の時期となる。 ■【九州・長崎県】雲仙 / 色づいた山肌の美しさは圧巻 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 雲仙は紅葉する植物が120種類以上といわれ、この一帯は西日本の典型的な紅葉として、国の天然記念物(普賢岳広葉樹林)に指定されている。10月下旬には、緑濃いモミ、ヤマグルマ等の紅と自然が生み出す色の対比が「錦しゅう」と呼ぶにふさわしいあざやかな景観を見せてくれる。また、コミネカエデ、ウリハダカエデ、コウチワカエデ、ウリカエデ、ドウダンツツジなどの葉が黄色や赤に美しく紅葉する。 ■【九州・熊本県】五家荘(梅の木轟公園吊橋) / 平家落人伝説が残る日本有数の秘境を彩る紅葉 色づき状況:今見頃(※2024年11月13日現在) 九州脊梁に囲まれて点在する五家荘は、椎原、仁田尾、樅木、葉木、久連子の5つの集落の総称で、平家の落人伝説が残る秘境としても有名。例年10月下旬から11月下旬にかけて、モミジやカエデ、ブナ、ドウダンツツジが山間を色とりどりに染め上げる。地区内の梅の木轟公園に架かる吊橋(橋長116メートル、高さ55メートル)は、周辺の風景と橋の独特な構造美が調和しており写真撮影の絶好のスポットだ。吊橋を渡って遊歩道を歩くと、梅の木轟の滝を見ることができる。 ※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。