まさかの[アルファード]に美学的な余裕なし!? 登場から17年[デリカD:5]の完成度は?
■三菱 デリカD:5
さて、まずはいつものようにゆっくりと歩く程の速度で大きくステアリングを左右に回します。 基本設計が古いプラットフォームということもあってキャスターは比較的立ったジオメトリーで5度程度。ステアセンターからの切り始めの反力は弱めでやや節度感のない操舵感ですが、操舵に対する車体の反応に左右差はありません。車体や操舵系の作り込み精度は高く、遊びがないのです。 山道を走っていても、全高が1875mmあり、最低地上高185mmのクルマとは思えない安定した操縦性です。路面のペイントが連続する微小段差を通過する際の足の動きもスムーズで、突き上げ感はありません。これは玉成されています。 ロードノイズもよく抑え込まれています。車体のフロア剛性によって、余計な共振が抑え込まれています。オールテレーンタイヤを履いていますが、実は一般的なサマータイヤよりもトレッドのゴムは柔らかいので路面を叩く音は小さくなっています。 また、エンジンルームのシーリングがしっかりしていることでディーゼルのメカノイズがキャビンに入り込んでいないため、室内は全体的に静かです。 吸気音だけは室内に入ってくるのですが、これが嫌なノイズではなく「サウンド」なので心地いい。アクティブなデリカの雰囲気にはむしろいいアクセントになっています。ブレーキはややフロント寄りでノーズダイブも大きく感じます。 2.2Lディーゼルターボは滑らかでスムーズではありますが、トルクのパンチは感じません。しかし、8速ATがトルクバンドをキープして上質なドライバビリティを発揮します。イヤな振動もありません。 17年間作り続けていることで、欠点をしっかりと潰して磨き上げたクルマです。新しさは感じませんが、安心できる仕上がりです。
■トヨタ アルファード
例によってゆっくりと走り大きくステアリングを左右に切ります。操舵に対する車体の左右差はありません。GA-Kプラットフォームのフロントはよくできています。センターのホールドもハッキリとしているし、操舵反力もしっかりとしています。タイヤの反力感もあり、ダイレクトな接地感があります。 滑らかで乗り心地のいい足の動きです。全高1935mmの重心が高いミニバンとは思えない乗り心地です。 ただ、40km/hで連続する路面のペイント段差(波状路)を通過すると、"コツコツコツ"と若干リアの突き上げを感じます。リアのショックアブ反力で、重心が高く車重の重い車体の動きを抑えるためです。操縦性は前後のバランスがよく、安定感があります。 アクセルを踏み込んだ時に室内にエンジンのメカノイズが入ってくるのはラグジュアリーミニバンとしては大きなマイナスです。これは要改善です。2.5Lハイブリッドの動力性能にはまったく不満はありません。 ブレーキはノーズダイブ自体小さいですが、効きのフロント依存が大きくABSの介入も少し乱雑です。もう少しローター径を大きくしたブレーキで、余裕がほしいですね。
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