「究極のポテチ計画」開発の裏側…国産ジャガイモにこだわり「農家にもおいしい」新戦略も
FNNプライムオンライン
パリっと揚がった人気スナックの定番ポテトチップス。 そのおいしさを決めるジャガイモに、ある変化が起きているということで、湖池屋のポテチ工場を特別に取材させてもらいました。 専用の機械にジャガイモを入れると、あっという間に見慣れた波形カットに。 それを横に長い機械でじっくり揚げれば、サクサクのポテトチップスの完成。 そして、案内されたのは、国産ジャガイモ保管している倉庫。 ずらりと並ぶのは、加工用のジャガイモ。 見た目には違いが分かりにくいですが、皮がむきやすい、焦げにくいなど特徴があり、スーパーなどで私たちが目にするジャガイモとは違うものなんです。 右肩上がりのポテトチップス市場。 2024年は1440億円にのぼるともいわれる中、加工用ジャガイモの生産量は増え、通常用を上回っていますが、それでもポテチが品薄になるケースもありました。 そんな中、湖池屋が始めたのがポテトチップス専用の国産オリジナル芋の開発。 その名も「究極のポテチ計画」です。 世界中の品種の中からポテチに適したジャガイモを厳選し、農家と一緒に日本の環境に合わせた栽培法で育成してきました。 そして、7年近い歳月をかけて成功したのが、「黄金の果肉」と「白金ダンディ」。 焼き上げた際に甘みやうまみがベストになるように緻密に調整された特別なジャガイモで、実際に使われた商品が10月7日から店頭に並んでいます。 湖池屋マーケティング部・矢野匠さん: お米ではコシヒカリやつや姫などブランドが確立してきている中で、お芋自体もこんなに違いがあって、それぞれおいしいところがあると。ポテトチップスにのせてお届けして、農家さんが高くジャガイモを販売できたり、安定した販路を確立したり、そういうところで支援していきたい。 ポテチをよりおいしく、安定供給。 2026年には日本の土壌で育まれた世界最高級のブランド芋ポテチに挑戦するとしています。 一方、カルビーが仕掛けるのは、農家と二人三脚で仕掛けるジャガイモ作りです。 ジャガイモを購入するだけでなく、品質向上の手助けをするために、「フィールドマン」という生産者アドバイザー役を全国各地に配置。 土壌の診断から始まり、収穫したあとの貯蔵管理など年間を通してサポートしています。 店頭に並ぶおなじみのポテトチップス。 高まる人気の背景に、それを支える生産者支援にも力が注がれているようです。