【子どもと楽しむ冬休みアクティビティ】年末年始の季節行事は子どもの成長に良いこと満載!
②おせち作りの手伝いで日本の文化を知る
おうちでおせち作りをされるご家庭では、お子さんにお手伝いをしてもらうのもおすすめです。たとえば、かまぼこを切る、煮しめやお雑煮に入れるにんじんや大根の型抜きをする、黒豆をお箸で盛り付ける、など、お子さんのできそうな部分を一部だけでも一緒にやってみましょう。一緒に料理をしてみたいけど普段はなかなかそこまで時間が取れないというご家庭も多いと思いますが、年に1回大晦日の日だけなら思い切ってできそうな気がしませんか!? おせち作りや日本の行事についての絵本などもいろいろ出ています。そういったものを活用しながら、おせち料理に込められた「家族みんなが一年間、健康で幸せに暮らせますように」という願いを知ったり、一つ一つの料理の由来や意味を伝えたりすることも、子どもたちが日本の文化を理解し、大切にしていく姿勢につながっていきます。
③お正月遊びで眼を育てよう!
皆さんは子どもの頃にお正月遊びをしたことはありますか? 私が子どもの頃はお正月といえば親戚で集まって、コマ回しやカルタ遊び、凧揚げなどをよくしていました。今ではなかなか機会が少なくなっているお正月遊びですが、実は現代っ子がなかなか経験しなくなった「動いているものを目で追う」「見比べる」「遠くを見る」という眼の発達に大切な要素がたくさん詰まっています。 これらの要素は学習場面において、板書で黒板とノートを見比べたりするときにも使う大切な力なのですが、現代っ子はゲームやタブレットなど、近くばかりを見ることが多くなっているため、ピント調節をしたり、遠くのものを目で追う経験が乏しくなりがちです。 せっかくなのでお正月の機会には少しデジタルから離れて、子どもたちの見る力が育つ昔遊びを一緒にやってみましょう。個人的には紙風船もおすすめ! ふくらます時も、潰さないように相手と打ち合う時も力加減の良い練習になります。
④味噌作りで五感からの刺激を取り入れよう!
我が家ではここ4年ほど、毎年この時期に味噌作りをしています。最初のきっかけは上の子と行った味噌作り教室でした。 幼児期に五感からたくさんの刺激を入れることは大切と思っていたものの、なかなか思い切り感覚を使う遊びって難しいな、と思っていたのですが、味噌作りを初めてやってみると子どもがものすごく楽しそうで……さらに、時間をかけて熟成させて出来上がったものが自分たちの食事に出てくる、という経験ができるのが食育にも良かったのです。 味噌作りは、麹や塩のひんやりとした温度感、揉み合わせるときのザラザラやサラサラの触感、大豆をつぶす時の手応えや香り、混ぜ合わせて揉み込んでいく力加減や、丸く大きな玉にする時の手のひらと指先の調節など、書ききれないほどたくさんの感覚的な経験をすることができます。また、大豆という食材が形を変えて味噌・豆腐・納豆などいろんな食べ物に変身する、ということを知る良い機会にもなりました。 味噌作りと聞くと、なんとなくハードルが高そうに思えるかもしれませんが、今は計量済みの材料が送られてくる手作りキットなどが通販で手軽に購入できるので、準備はほぼ買うだけでOKです。 大豆を水につけて煮る(圧力鍋があれば簡単)ところは少し手間がかかりますが、そこさえクリアすれば、仕込み自体は子どもと一緒でも1~2時間あればできてしまいます。 (我が家では大きなレジャーシートを床に敷いて汚れ対策をし、その上で全て終わらせています。) 出来上がったお味噌がとても美味しいこともあって、我が家では子どもたちが乗り気になってすっかり毎年の恒例行事になっています。 子どもの発達の視点から見た冬休みの季節行事の紹介、いかがでしたか? おうちの中でできることも多いので、気になったものがあれば、是非試してみてくださいね! 【Profile】りっきー(@ouchi_monte_ryoiku) 10歳と7歳の男の子、2児の母。日本モンテッソーリ教育綜合研究所2歳半-6歳コース教師、保育士、プラスモンテ®️主宰。 会社員を12年経験後、自身の子育てで長男の発達について悩んだ経験から、発達のことで悩む保護者と子ども、支援者の3者をつなぐ役割をしたいと考え、教育業界へ転職。その後独立。モンテッソーリ教室での講師業の傍ら、保育園・療育施設などで出張研修・オンライン研修をおこなう。全国の専門職・保護者が集まる発達障害臨床研究会(宇佐川研)オンラインサロン講師 Instagram(@ouchi_monte_ryoiku)ではモンテッソーリ×感覚統合の視点でおうちでできる取り組みを発信している。 著書に『感覚統合の視点で「できた!」が増える!発達が気になる子のためのおうちモンテッソーリ』/日本能率協会マネジメントセンター