“沈黙の臓器”にも有効…がん早期発見で成果『PET-CT検査』のメリットと課題 医師「がんを死なない病気に」
「初期」に当たる1センチ程度の小さながん細胞でも発見できる可能性が高いということです。
岩田理事長: 「PETの検査は早いうちから、小さなうちから所見が出る。早く見つければがんは怖い病気でも何でもない」
“沈黙の臓器” と言われる、すい臓がんでも同様です。 岩田理事長: 「背中が痛いと言ったときはもう、背中の骨に転移している状況で見つかることが多いので、早期に見つけるのが非常に難しい場所。うちも数年に一人くらいは早期のすい臓がんを見つけている」
■不向きな臓器や高いコストが課題
メリットが多い「PET-CT」ですが、不向きな検査もあります。 岩田理事長: 「胃がんなんかは相当大きくならないとわからない場合もある。ご飯を食べたりするとそこが活発に動くので、本来薬が集まらなくていいところにも集まってしまうから」 普段から多くのブドウ糖が集まる「胃」の検査には不向きだということです。 また、岩田理事長は治療費が高額なことも課題だといいます。 岩田理事長: 「コストが高いというのもやはり問題ですね。 保険診療で3割負担の方が受けてだいたい3万円くらい。検診というレベルだと自費になるから、それだけで10万円超えてしまいます。受ける方がどれだけいるかというと難しいですよね」 岩田理事長は設備や薬剤の費用で、どうしても高額になると話していて、いかにコストを抑えるかを、日々模索しているということです。 こうした課題もありますが、「PET-CT」の臨床検査はいま、全国に普及し、がん治療の一翼を担っています。
岩田理事長: 「日本人の健康診断の受診率は40%くらいで非常に低い。みなさんにドックを受けてもらって、(がんを)早く見つけて死なない病気にしましょう」 岩田理事長によると「PET-CT検査」は万能ではないため、MRIなど複合的に検査をしてほしいということです。 2024年3月8日放送