「世帯年収1000万円」でも貯蓄ゼロが1割。高年収世帯の貯蓄割合はどのくらい?
世帯年収1000万円超の平均貯蓄額「実はそんなに多くない」って本当?
約10世帯に1世帯が「世帯年収1000万円超」となっていますが、果たして貯蓄事情はどのようになっているのでしょうか。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、二人以上の世帯年収1000万円超の平均貯蓄額は下記の結果となりました(金融資産を保有していない世帯を含む)。 ・1000~1200万円未満世帯:平均値2400万円・中央値1280万円 ・1200万円以上世帯:平均値3892万円・1500万円 世帯年収1000万円超の貯蓄平均値は2000万円以上となっており、年収と同様に貯蓄額も高い傾向にあります。 ただし、平均値は極端に高い数字があると偏る傾向にあるため、世帯年収1000万円超のリアルな貯蓄実態をしりたい場合は中央値を参考にします。 世帯年収1000万円超の貯蓄中央値は1000万円台となっており、「意外に少ない」と感じた方もいるのではないでしょうか。 平均値と比較すると1000万円以上の差が生じており、貯蓄額分布に大きな偏りがありそうです。 次は、世帯年収1000万円超の世帯における貯蓄割合をみていきましょう。 ●世帯年収1000万円超の貯蓄割合 金融広報中央委員会の同調査における、世帯年収1000万円超の貯蓄割合は下記の結果となりました。 貯蓄1000万円以上の割合が約半数近くを占めている一方で、貯蓄ゼロとなる「金融資産非保有」割合が約1割を占めています。 このことから、世帯年収1000万円超であっても「高貯蓄層」と「低貯蓄層」の格差が生じていることがわかります。 上記の背景として「生活水準が極端に高い」「住宅ローンや教育費などに充てている」など、ライフスタイルやライフステージが理由で貯蓄ができていないことも考えられます。 とはいえ、3~4世帯に1世帯が金融資産3000万円以上を保有していることから、一般的には十分に貯蓄をしている世帯は多いでしょう。