実弟が西岩部屋から逃亡、そして「家族ぐるみの誹謗中傷」がはじまった…19歳力士が家族との「絶縁」を決意するまで
実弟が部屋から逃げて
母親、祖母、さらに父親まで…。大相撲・西岩部屋の幹希の里(19)が部屋の公式HPで、Xで「部屋への誹謗中傷、虚偽情報の拡散を行っていた人物は自分の家族だった」ことを明らかにした問題。まさかの事実を受け、10代の力士が家族と「分籍」するという重い決断を下したことから衝撃が広がっている。 【写真】横綱・照ノ富士が膝につけている「異様な器具」の正体 前編記事『「こんな《毒親》見たことない」ネット騒然、19歳力士を襲った「実母&祖母の誹謗中傷、父親の醜態」の全真相…渦中の西岩親方を直撃!』に引き続き、前代未聞のトラブルが起きた経緯、SNS上での誹謗中傷問題に対する西岩親方(48)の思いを紹介する。 西岩親方(元関脇・若の里・48)は15歳で元横綱・隆の里が師匠を務める鳴戸部屋に入門。現役時代は史上最強の関脇と称された。稀勢の里(現二所ノ関親方)は弟弟子だ。 引退後は年寄・西岩を襲名して田子ノ浦部屋で後進の指導に当たり、2018年に独立して西岩部屋を新設した。鳴戸部屋は稽古が厳しいことで有名だったが、西岩部屋もその流れを汲むという。 「角界では実績十分の大学生や外国出身者のスカウトが活発に行われていますが、西岩親方は師匠の先代鳴戸親方同様、中学や高校を出た10代の子どもを育て上げることにこだわった指導をしています。下地がある子を入れていないこともあってか、育成には苦戦しており、厳しい稽古に耐え切れず、途中でやめてしまう力士もいます」(角界関係者) 幹希の里の実弟も部屋を去った一人だ。弟は里田中という四股名で部屋に所属していたが、5月場所を最後に欠場が続いており、9月場所後に正式に引退が発表された。 「里田中が地元の家族に親方やおかみさんへの不満を伝えたことが今回のトラブルにつながったとみられています」(角界関係者)
パワハラを訴える虚偽投稿
幹希の里の母親、祖母、父親によるSNS上での投稿について、西岩親方は部屋を誹謗中傷する内容とともに、パワハラを訴える虚偽の投稿があったと明かしている。角界関係者が続ける。 「パワハラという事実はないと思います。厳しいとはいえ、時代に合わせた指導をしており、稽古以外は自由であり、私生活にはそれほどうるさくない。 親方は部屋の師匠に加え、協会の広報部の一員としても活動していますが、真面目な仕事ぶりは評判であり、同世代の親方からの人望も厚い。 おかみさんについても、他の部屋のおかみさんは『あれこれ言われるような人ではない。頑張っているのにかわいそう』と話しています。相撲界の反応は『よりによってなぜ西岩部屋が巻き込まれてしまったのか……』と同情的です」 やめた力士が所属していた部屋に対して不満を持つのは珍しいことではないという。 「やめた力士の中には自分にとって都合のいいことを言うタイプもいます。『お前が甘かっただけではないか』と突き放す親もいる一方、過去には子どもの言い分を鵜呑みにしてメディアに訴える親もいました。 誰しも自分の子どもはかわいいもの。親が不満を持つのは避けられない事態とも言えますが、親がSNSで誹謗中傷するのは前代未聞です。不満があるなら、相撲協会に相談するという方法もあったはずですが、これも時代でしょう」(角界関係者)