「輪島塗り」「加賀友禅」デザインの観光列車。七尾線「和と美」を表現/石川
和と美を表現した観光列車です―。JR西日本は7日、北陸の伝統工芸である「輪島塗り」「加賀友禅」をイメージした観光列車の外観デザインを発表した。平成27年10月から、石川県の七尾線を走る予定で、特急列車として1日2往復、土曜・休日などを中心に運行する。また、運行に伴い、和倉温泉駅を改修する予定。 [動画]北陸新幹線の新型車両「W7系」お披露目。総合車両所も公開
車内デザインは「金ぱく」「輪島塗り」を活用
この列車は、来年春の北陸新幹線開業効果の最大化や定着化など、地域全体への波及を図るために運行されるもの。北陸を代表する観光列車という位置づけで、首都圏や関西圏などにはない北陸らしい「和と美のおもてなし」を再発見する旅を提案していくという。 車体は「キハ48系」の2両を改造し定員は52席。外観は、色やデザインを「輪島塗り」や「加賀友禅」をイメージした上で「和と美」の北陸伝統文化を表現している。 2両のうち1号車は、車内の座席は赤と黒を基本に「金沢金ぱく」や「輪島塗り」などを活用としたデザインとなる予定。また、イベントスペースや大型モニターを設置し、車内で地元のひとたちによる「おもてなしパフォーマンス」を行う予定もあるという。車両の出入り口やトイレは、バリアフリー対応にもなっており、車いすの利用者にも優しいつくりとなっている。
2号車は北陸の「温泉文化」を表現、個室も設置
2号車は、北陸の「温泉文化」を表現し、和風個室を設置。このほか「おもてなしの空間」として、車両入り口付近のスペースを広めにして、車内販売も行われるという。車内サービスは今後、沿線地域の人たちと検討予定で、和菓子や粋ー津、利き酒セットなどの販売のほか、伝統工芸品の車内展示やアテンダントの乗車も予定されている。車両デザインは近鉄の特急「しまかぜ」を手がけた山内陸平、井上昭二の両氏。アートディレクターの山本俊治氏が担当した。 運転区間は同線金沢駅~和倉温泉駅。特急列車として1日2往復、土曜・休日などを中心に年間約150日運行される予定で、羽咋駅と七尾駅に停車する。また、運転開始にともない、和倉温泉駅では駅の装飾やトイレ、コンコースなどの改修・整備を行う予定。