F1分析|バーレーンGP圧勝フェルスタッペン、それでもかなりの余裕残しか? 昨年以上の強さの予感
本気を出したらフェルスタッペンはどこまで行っていた?
あくまで簡単な計算であるが、もしフェルスタッペンが全力で飛ばしていたらどうなっていただろうか? 2秒×18周……つまりあと36秒後続を引き離していた可能性もあるという計算となる。 フェラーリのフレデリック・バスール代表は、昨年の開幕戦と比較すれば、その差を半分程度に縮めることができたと喜んでいる。しかしこの36秒という数字(もちろんペースを上げればデグラデーションも大きくなるはずなので、実際に36秒引き離せたとは思わないが)をプラスすれば、フェラーリは昨年以上にレッドブルに差をつけられているということになってしまう。決勝レースに限って言えばだが。 なおそのフェラーリに関して言えば、デグラデーションの傾向はかなり小さくなっているように見受けられる。この部分では進歩ということができるだろう。 メルセデスは、ハードタイヤを履いた第2スティントと第3スティントでデグラデーションの兆候がはっきりと見て取れ、マクラーレンも比較的似た傾向に見える。 アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、ソフトタイヤを履いた第1スティントこそデグラデーションの予兆が見られるが、ハードタイヤを履いた第2、第3スティントに関しては、ほとんどデグラデーションなく走った。ただ絶対的なペースの面で言えば、他の4チームには差をつけられている感があり、現時点では昨年のような表彰台の常連というところにはいないように見える。
田中 健一