【ストップ!詐欺被害】「先々一緒になりましょう」被害免れた男性が語るロマンス詐欺の手口 銀行員が気づいて防ぐ 福岡
FBS福岡放送
SNSを使った投資詐欺を防いだ福岡市の銀行員に17日、警察から感謝状が贈られました。今回、被害を免れた男性が恋愛感情を悪用した巧みな手口を語りました。
17日、感謝状が贈られたのは、北九州銀行福岡支店の大川尚子さんと水野勇貴さんです。 警察によりますと、8月に支店に60代の男性が訪れ、現金40万円を振り込もうとしました。対応した大川さんは、振り込み先が外国人名義だったことや、男性がSNSで「まだですか」と振り込みを急かされ、何度も着信があったことから詐欺を疑い、警察への相談を勧めました。 ■北九州銀行 福岡支店・大川尚子さん 「怪しい詐欺じゃないですかと声かけしたんですけど、これは大丈夫だ、振り込みをしても問題はないと、全く詐欺を疑っていない様子でした。」
今回、被害を免れた福岡市の60代の男性が、FBSのインタビューに応じました。 ■被害を免れた男性 「(経緯は)携帯にSMSから来て話をして、お友達登録してくださいという感じで。(広告バナーをクリックするというのは)なかったです。突然入ってきた。」 ことし6月、日本とフィリピンのハーフの女性を名乗る相手から、突然ショートメールが届きました。返信すると世間話のやりとりが始まり、その後、男性が相手を信じるきっかけとなったメッセージが送られてきました。 「先々一緒になりましょう。」 ■被害を免れた男性 「付き合いたいみたいな感じで、これを一緒にしませんかという感じで。もうけ話というか。操り人形みたいに話をもっていかれて、恋愛のやりとりをする中でうまく乗せられたという感じ。」
相手は、金(きん)の投資グループに参加するために入会金100万円が必要だと持ちかけてきました。男性が20~30万円しかないと答えると「足りない分は肩代わりする」と返信してきたといいます。 ■竹原侑記者 「男性は指定された口座に現金を振り込むため銀行を訪れましたが、間一髪で詐欺被害を免れることができました。」 ■被害を免れた男性 「感謝しかないですね。振り込む前だったからストップがかかった。恋愛関係に引っ張り込むような感じで投資を勧めてくるから、巧みですよ。」 SNSを通して知り合った相手にウソの投資話を持ちかけられたり、恋愛感情を悪用されたりして金をだまし取られる「SNS型投資・ロマンス詐欺」。ことし福岡県内で確認された被害は、7月末までに43億円を超えています。 警察は、面識のない人から恋愛や結婚をにおわされてお金の話が出たら、詐欺を疑うよう呼びかけています。
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